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グルテンフリーって何?グルテンフリー食品のメリットやデメリットを解説

いま話題の「グルテンフリー」をご存じでしょうか。スポーツ選手や歌手、ビジネスマンからセレブまで、多くの方々がグルテンフリーの食生活を選択しています。

さまざまな健康効果を得られると注目されているグルテンフリーですが、まだ正確な情報を知らない方も多く、間違った理解でグルテンフリーに挑戦している方もいるでしょう。そこで本記事では、グルテンフリーのメリットやデメリットを紹介します。

これからグルテンフリーをはじめたいと考えている方のために、グルテンフリーの注意点やグルテンフリー食材の見分け方もまとめました。「健康やダイエットのために」という理由であれば、グルテンフリーにこだわらなくてもよい可能性があります。

そのような方のために、おすすめの食品も紹介してるためぜひ参考にしてみてください。

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もくじ

そもそもグルテンフリーって何?

グルテンフリーとは、食品に含まれるグルテンというたんぱく質を制限することです。もともとはセリアック病の食事療法として考えられたものですが、モデルやアスリートが実践したことで「健康に配慮した食生活」として注目を浴びるようになった経緯があります。

なお、グルテンは小麦や大麦、ライ麦などの穀物に含まれるたんぱく質です。たとえば小麦粉には、「グルテニン」と「グリアジン」の二つのたんぱく質が絡み合った形で存在します。

小麦粉に水を加えてこねる過程で二つが結びつき、独特の粘弾性を持つ性質に変化したたんぱく質がグルテンです。グルテンの特性は、パンやケーキ、ピザ、パスタなど、さまざまな料理に活用されています。

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グルテンフリー食品を食べるメリット

グルテンフリーの食品を取り入れるメリットは、次の4つです。

  • 肌荒れなどの改善
  • 便秘の改善
  • ダイエット効果
  • 疲れを感じづらくなる

食生活から健康的な体づくりを目指す方は、それぞれの内容をぜひ参考にしてみてください。

肌荒れなどの改善

グルテンに対する耐性がない方、セリアック病や小麦アレルギーの方がグルテンを摂取すると、肌荒れを引き起こすことがあります。この場合グルテンフリーの食生活に切り替えることで、肌荒れの改善につながるでしょう。

ただしグルテンが原因ではない肌荒れの場合は、グルテンフリーを取り入れても肌荒れが改善されないかもしれません。ストレスや生活習慣の乱れなど、複数の原因が肌荒れを引き起こしている可能性もあるため、今一度自身の生活スタイルを見直してみてください。

便秘の改善

グルテンフリーを取り入れることで、便秘が改善されるケースもあります。小麦や大麦などに含まれるグルテンは消化器官で分解されにくいため、便秘の原因となることがあるのです。

さらにグルテンが消化器官の粘膜に付着し炎症を起こすことで、自己免疫疾患や月経前症候群などの原因となることもあります。グルテンフリー生活を取り入れれば、腸内環境が整いやすくなり、便秘解消やお腹の張りを軽減するなどの健康効果が期待できます。

ダイエット効果

グルテンが含まれる小麦は、体内での消化が速いため空腹感を感じやすく、食べ過ぎの原因となります。またグルテンは血糖値を上昇させる作用があるため、摂りすぎると血糖値が正常の範囲に戻るのに時間がかかります。

高くなった血糖値を下げるためにインスリンが分泌されると、血中の糖分を脂肪に変えて体に貯め込むため太る原因となるのです。グルテンフリーで小麦の摂取を抑制し、食べ過ぎを防げれば、太りにくい食生活を実現できるでしょう。

疲れを感じづらくなる

イギリスで実施された研究では、グルテンフリーの食生活が疲労感を軽減することが示されています。具体的な研究内容は、95名の被験者が3週間グルテンフリーの食事を摂り、その後3週間は普通の食生活に戻るというものです。

実際に被験者からは、グルテンフリー期間中に疲労感や胃の不快感を軽減する効果がみられました。加えて、被験者の活力レベルが上昇していたこともグルテンフリーの注目すべきポイントでしょう。

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グルテンフリー食品を食べるデメリット

グルテンフリー食品には次のデメリットもあります。

  • 栄養バランスが崩れる可能性がある
  • 糖質が足りなくなる場合がある
  • 外食が難しくなる
  • そもそもグルテンフリー食材が少ない

メリットとデメリット双方を理解し、無理のない範囲で健康的な食生活を取り入れてみてください。

栄養バランスが崩れる可能性がある

グルテンフリーにするためには、小麦の制限が必須です。しかし小麦には、ビタミンB群やミネラル、食物繊維など、健康維持や病気の予防に欠かせない栄養素が含まれています。

小麦を制限する食生活に変えた結果、栄養のバランスが偏り体調を崩す可能性があります。グルテンフリーの食生活に変えるのであれば、ほかの食品やサプリメントを使用して必要な栄養素を補う必要があります。

糖質が足りなくなる場合がある

グルテンフリーにより、糖質が不足する可能性があります。糖質制限は、「ダイエットにおける基本」と考える方もいるでしょう。

しかし糖質には、体の動きを支えるエネルギー源としての重要な役割があります。体内に十分な糖質がなければ、体を思うように動かせません

グルテンフリーの食事に切り替える際は、糖質が不足しないように小麦以外の食品から補給しましょう。そうすることで、体のエネルギー供給を維持しながら、健康的な生活を送ることができます。

外食が難しくなる

一般的なレストランやファストフード店では、メニューの多くにグルテンが含まれています。グルテンを含むメニューを避けていれば、必然的に外食に出かける機会も制限されるでしょう。

特別な日は外食でおいしいものを食べる習慣の方も多く、グルテンフリーにより家族や友人と外食する楽しみの制約が寂しいと感じることもあるようです。グルテンフリーで外食も楽しみたい方は、グルテンフリー専門のお店を使用するのも一つの方法になります。

SNSでグルテンフリー仲間を見つけ、お店へ一緒に出かけるといった楽しみ方もおすすめです。

そもそもグルテンフリー食材が少ない

パンやうどん、醤油やダシなどの調味料にもグルテンが含まれるため、グルテンフリーの食材は限定されます。さらに日本の場合は、グルテンが含まれていない食材を見つけ出すこと自体が難しいのもデメリットとして挙げられるでしょう。

グルテンフリー食品のコーナーを設けている店舗もありますが、多くの場合成分表示を確認しなければなりません。

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グルテンフリーをおこなう注意点

グルテンフリーの食生活をはじめるにあたり、いくつか気をつけたいポイントがあります。ここでは、グルテンフリーをおこなう際の注意点を3つ紹介します。

便秘になる可能性がある

グルテンフリーにより便秘が解消される可能性があることはメリットとしてお伝えしましたが、グルテンフリーの食生活に変えたことで便秘になることもあります。同じ食品ばかりを食べ続けることで、胃腸に負担がかかったり食物繊維が不足したりすることが便秘を招く原因になります

また、グルテンフリーの食材として選ばれる米粉ですが、製造方法によっては完全なグルテンフリー食材でない可能性があるでしょう。米粉のみを扱う農家であればよいですが、米粉のほかに小麦粉も扱う製粉工場の場合は、小麦粉のグルテンが混入しているケースがあります。

健康のためでも、グルテンフリーの食材のみを食べればよいわけではありません。さまざまな食品から必要な栄養素を補いましょう。

食物繊維を積極的に摂取する

グルテンフリー生活をはじめると、食物繊維の摂取が一段と重要になります。なぜならグルテンフリーの食品は多くが精製されており、食物繊維が不足しやすいからです。

食物繊維の不足を解消するためには、食事を工夫する必要があります。たとえばお米は玄米に変えるのが良いでしょう。玄米には食物繊維が豊富に含まれています。

また野菜やフルーツを意識的に多く摂るのも効果的です。野菜やフルーツには食物繊維をはじめ、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、バランスのよい食生活を支えます。

さらに魚やナッツに含まれるオメガ3脂肪酸もグルテンフリー生活で摂取したい食材です。オメガ3脂肪酸にはDHAやEPAなどの成分が含まれており、健康促進に寄与します。

原材料の一部に小麦が含まれている事がある

グルテンフリーの食品でも小麦が含まれることがあります。原材料に小麦粉を使わなくても、大麦やライ麦などグルテンを含む穀物が混じることがあるのです。

グルテンフリーの食品を選ぶ際は、原材料表示のチェックが欠かせません。ただし大麦やライ麦を含んでいたとしても、グルテンフリーと表示されている場合は過度に心配する必要はないでしょう。

グルテンフリーの食品は、グルテンに敏感な方でも安全に食べられるように厳格な審査をクリアしています。安全性に問題はなかったとしても、グルテンが含まれている可能性があることを覚えておきましょう。

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グルテンフリー食品を見分けるポイント

グルテンフリーの食品は品数が少ないため、見分け方が難しいものです。ここではグルテンフリー食品を見分けるポイントを確認しましょう。

原材料表示やコンタミネーションをチェックする

グルテンフリー商品を見分けるためには、原材料表示を確認しましょう。原材料に小麦が含まれていればグルテンが含まれている食品と判断できます。

小麦アレルギーの方はアレルゲン表示を確認するのも大切です。アレルゲン表示は、食品に使用される特定のアレルギー物質を示すもので、日本の食品には必ず記載されています。

またコンタミネーションは、使用していない原材料が製造過程で意図せず混入する可能性を示します。たとえば、同じ機械で複数の食品を作った場合に起こるケースが考えられるでしょう。

小麦アレルギーで食事管理が必要な場合は、グルテンフリー表示以外にアレルゲン表示やコンタミネーションの確認も必要です。

グルテンフリー認証マークをチェックする

グルテンフリー食品を見分ける際には、GFCOの認証マークが役立ちます。GFCOは米国の認証団体であり、セリアック病やグルテン過敏症の方を支援するために設立された組織です。

現在では世界中の商品を認証しており、その信頼性を保証しています。GFOCの認証マークがある食品は、「グルテンが10ppm(0.001%)未満」という厳格な審査基準を満たしていることを示しています。

グルテンフリーの食品を見分けるときは、GFOCの認証マークを確認しましょう。

ノングルテン米粉認証マークをチェックする

ノングルテン米粉認証マークが表示されている加工品は、主に次の審査基準を満たしています

  • サンプル検査によりグルテン含有が1ppm以下
  • 製造工場における当該製品の安定した生産や検査
  • 出荷体制を確認した米粉

とくに加工品にはグルテン成分が含まれやすいため、ノングルテン米粉認証マークの有無をぜひ参考にしてみてください。

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グルテンアレルギーは日本人には少ない

グルテンアレルギーは、日本人に少ないといわれています。グルテンが合わず体の不調に繋がるケースはまれでしょう。

もし体調不良や肌トラブルがグルテンの影響かもしれないと感じた場合は、グルテンフリーの食品を2~3週間試してみましょう。グルテンフリー期間に体調が改善した場合は、グルテンへの耐性が低い可能性があります。

しかしグルテンフリー生活がすべての方に有効とは限りません。現段階ではセリアック病や小麦アレルギーの方以外に、グルテンフリー生活はそれほど効果がみられない現状もあります。

グルテンフリー生活にはデメリットもあることを考慮すると、一概にグルテンを制限すればよいとはいえません。グルテンの影響はあくまで可能性の一つとして考え、食生活を見直すことが望ましいでしょう。

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ベースフードなら安心して食べることができる

健康維持やダイエットのために栄養バランスを考えた食事を摂るのであれば、ベースフードがおすすめです。ベースフードなら、一食で一日に必要な栄養素の1/3を補えます※15

ただしベースフードはグルテンフリーではありません。前述したように、グルテンアレルギーの方以外はグルテンフリーの効果はあまり認められていない現状もあります。

そのため健康やダイエットのために食事を見直そうとしているのであれば、グルテンフリー食品を試す前に、ベースフードを試すことがおすすめです。グルテンに影響する疾患がないのであれば、グルテンを制限するよりも栄養バランスを整えることを考えたベースフードの方が向いているでしょう※14。

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まとめ

グルテンフリー生活は、健康維持やダイエットによいと注目されています。しかしグルテンへの耐性が低い方以外には、あまり効果がありません。

今回紹介したグルテンフリー生活をおこなうメリットやデメリットを踏まえて、グルテンを制限するかどうかを判断しましょう。単に健康的な体作りやダイエットが目的であれば、グルテンフリーにこだわる必要はありません。

栄養バランスがよく、手軽に食べられるベースフードを取り入れた食生活もぜひ検討してみてください。

〈参考文献〉
日本衛生学会「環境と免疫  ―アレルギー・自己免疫疾患:疫学研究を中心として―」
厚生労働省「ejim オメガ3脂肪酸について知っておくべき7つのこと」
米粉製品のノングルテン(Non-Gluten)認証要領 改定談【2018.11.01】

監修:武井香七(管理栄養士)

神奈川県平塚市に生まれ、祖母が80歳近くまで働いている姿に感銘を受け栄養士の道を目指す。現在は管理栄養士の資格を持ち、健康や日々の生活に対して正しいことを伝えられる。導ける存在になりたいと強く思いウェルネス事業をメインとした株式会社WellnessLeadの代表をしている。企業の新商品開発や一般向け栄養指導などの栄養士事業とエクソソーム等クリニックと連携した再生医療事業を軸にしている。

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※14 BASE BREADに置き換えることによるカロリーセーブに加え、適度な運動と食事制限を行うこと
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※17 1食分で、栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウム以外のすべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。
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もくじ