第3回:食が変われば地球環境が変わる。世界最大規模のフードロスにベースフードが挑む

「ベースフード」が解決する世界の社会課題

世界をよりよくする目標が、17のテーマでまとめられたSDGs。新たに始めた全4回の連載では、ベースフードがどのような役割を担うことで、SDGsに貢献できるのかを紹介しています。

第1回、第2回の記事では、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」で注目されており、先進国・途上国いずれでも問題視されているNCDs(非感染性疾患)に対して、ベースフードがどう貢献できるのかをお話ししてきました。

第3回では、これまでと違うテーマで食の未来についてご紹介したいと思います。そのテーマとは、地球の気候変動問題とフードロスの関連性です。

もくじ

食の問題解決は最大の気候変動対策になる?

SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」には、温室効果ガスの排出を原因とする地球温暖化現象が招く、世界各地での気候変動やその影響を軽減することが目標とされています。

実は、この気候変動と食には、非常に密接な関係があるのです。

190人の研究者、専門家、科学者の国際的なグループが結集して著した本『DRAWDOWN ドローダウン: 地球温暖化を逆転させる100の方法』には、あるランキングが紹介されています。このランキングは、「特定の気候変動問題を解決すると、どれだけの温室効果ガス削減効果が得られるか」を示しています。そのTOP5を、ここで見てみましょう。

第1位 冷媒(冷凍冷蔵設備に用いられるガス) 89.74ギガトン

第2位 風力発電(陸上) 84.60ギガトン

第3位 食料廃棄の削減 70.53ギガトン

第4位 植物性食品を中心にした食生活 66.11ギガトン

第5位 熱帯林(土地利用問題の解決) 61.23ギガトン

TOP5のうち、実に2つが食品に関連した内容です。しかも、この2つを合計した数字(136.64ギガトン)は、第1位の冷媒以上の温室効果ガス削減効果となります。
つまり、「食料廃棄を削減した植物性食品を中心にした食生活」をすることが、温室効果ガスを他の何よりも削減できるのです。

世界最大規模のフードロス「穀物のぬか」

「フードロス」という言葉を、皆さんも聞いたことがあるかもしれません。生産されたにも関わらず、食べられることなく捨てられてしまう食べ物のことです。日本でのフードロスは、年間約612万トン。これは東京ドーム約5杯分に匹敵します。

そして、世界のフードロスは年間13億トンにもなります。これは、世界で生産される食品の約1/3に匹敵する数字です。こうした食品の処分や廃棄により、必要の無い温室効果ガスが膨大に排出されてしまうのです。

「フードロス」の問題で、ベースフードが注目しているのが、小麦のふすまや米ぬかなどの、穀物のぬか(皮や胚芽)です。例えば、世界三大穀物のひとつである小麦は、年間約7.4億トンも生産されます。その過程で生み出されるのが「小麦ふすま(小麦の皮や胚芽)」です。

小麦を精白する工程で、小麦全体の約13%が「ふすま」となります。小麦ふすまの多くは、家畜の飼料や建築資材にされたり、廃棄されてしまいます。

BASE FOOD®が穀物のぬかを蘇らせる

しかし、玄米が白米より栄養豊富であることから分かるように、穀物のぬかにはミネラル、ビタミン、食物繊維と豊富な栄養素が含まれています。BASE FOOD®にも、小麦ふすまや米ぬかが大いに活かされているのです

世界最大規模の生産物である小麦や米から生まれ、「廃棄されるもの」として扱われてしまう小麦ふすまや米ぬか。

ベースフードは、これらの穀物のぬかをおいしく加工し主食として生まれ変わらせるテクノロジーを改善し続けることで、世界最大規模のフードロスを改善していきます

最終回である第4回のコラムでは、もうひとつの食の重要なテーマ「植物性食品を中心にした食生活」について、お話ししていきたいと思います。

 

「ベースフード」が解決する世界の社会課題

第1回:個人の健康が社会課題解決の糸口となる~先進国を悩ませる生活習慣病と新型栄養失調~

第2回:途上国の栄養問題解決に、ベースフードがどう貢献できるのか

第3回:食が変われば地球環境が変わる。世界最大規模のフードロスにベースフードが挑む

第4回:植物性たんぱく質を上手に摂り、お肉を食べる生活を楽しみながら地球に貢献する

もくじ