低インシュリンダイエットのメカニズムと実践方法

低インシュリンダイエットは、比較的続けやすい減量法です。きちんと食べつつ減量を目指すダイエットだからです。今回は、低インシュリンダイエットのメカニズムと、具体的な実践方法について解説します。

低インシュリンダイエットとは

低インシュリンダイエットとは、炭水化物の食べ方を工夫することで、太らないようにするダイエット方法です。炭水化物を管理してやせる方法には、主に「低炭水化物ダイエット(糖質制限)」と「低インシュリンダイエット」のふたつがあり、低炭水化物ダイエットは、炭水化物の量を減らす方法であるのに対し、低インシュリンダイエットは、炭水化物の質と食べ方を工夫して減量を目指す方法です。

特に低インシュリンダイエットは、炭水化物も完全NGではないので、続けやすいダイエットです。

低インシュリンダイエットでやせるメカニズム

低インシュリンダイエットは、インシュリンと呼ばれるホルモンの分泌が起きにくいように食事管理をして、身体に脂肪を貯めないようにするダイエット法です。

インシュリンとは、私たちの膵臓で作られているホルモンで、血液中の過剰な糖を脂肪に変えて身体に蓄え、血糖値を下げるはたらきを持っています。いわば身体を「貯蓄モード」にするホルモンなのです。脂肪をためにくく、やせやすい身体をキープするためには、このインシュリンの分泌をいかに抑えるかが鍵になります。

インシュリンは、食後に血糖値が上がると、それを下げるために大量に分泌されます。これを防ぐために、低インシュリンダイエットでは、血糖値を上げにくい食品を中心に食べることを基本とします。甘いものはもちろん、米やパンなどの炭水化物も、糖として消化・吸収され、血糖値を上げやすいので要注意です。

低インシュリンダイエットを成功させる3つのポイント

①炭水化物を食べるときはGI値の低い食品を選ぶ

たくさん食べると血糖値を上げてしまう炭水化物ですが、炭水化物の種類によって、糖として吸収されるスピードに違いがあります。その度合いはGI(グリセミック・インデックス)という指数で表されます。

炭水化物は血糖値を上げにくい順に

・低GI(全粒粉ライ麦パン、そば、全粒粉パンなど)

・中GI(全粒粉パスタ、うどん、玄米、パスタ、白パンなど)

・高GI(白米、白米の粥、せんべい)

に分類されます。

血糖値を上げやすい高GI食品を食べると、インシュリンの大量分泌を促してしまうので、身体に脂肪がつきやすくなります。インシュリンの分泌を抑えるためには、血糖値をゆっくり上げるGI値の低い炭水化物を選びましょう。

たとえば

白米(高GI) → 玄米(中GI)

うどん(中GI) → そば(低GI)

など、よりGIの低い炭水化物に置き換えると、食後のインシュリンの分泌が抑えられます。

②よく噛んでゆっくり食べる

食べ方を工夫することもポイントです。食べ物を短時間で食べるよりも、よく噛んでゆっくり食べる方が、血糖値の上昇もゆるやかになり、インシュリンの分泌を抑えることができます。

またよく噛むことで、満腹中枢も刺激され、満足感が得られやすいというメリットもあります。

③食物繊維と脂質を取り入れる

食事の際に、食物繊維と脂質を取り入れることも重要なポイントです。

食物繊維や脂質を炭水化物と一緒に食べることで、消化管での糖の分解と吸収の速度を遅らせて、食後の高血糖を防ぐことができます。その結果、インシュリンの分泌を抑えることができます。

メニューに食物繊維の多い根菜類や海藻を取り入れたり、オリーブオイルやココナッツオイルなどといった良質なオイルを取り入れたりするとよいでしょう。

低インシュリンダイエットの注意点

低インシュリンダイエットを成功させるためには、低GI食品であっても、一度に大量に食べないように、適量を守ることが大切です。いくらGIが低くても、量が多ければそれだけ血糖値を上げ、インシュリンの分泌を刺激してしまい、ダイエットの失敗につながります。

実はインシュリン自体は、生きている以上、ガスの種火のように24時間ちょろちょろと分泌されています。低GI食品でも多少血糖値は上がるため、インシュリンは少量分泌されます。ガスでいうと、弱火〜中火のイメージです。けれどこの場合、血糖値の上昇は生理的範囲内であり、糖はそのままエネルギーとして消費されます。

けれど身体がエネルギーとして処理できる糖の量を超えてしまうと、インシュリンが強火レベルで分泌され、余った糖を脂肪としてストックしてしまうのです。そのため、食後の血糖値がそのラインに達して、インシュリンが大量に出てしまわないよう、工夫して食べることが大切というわけです。

また食品以外にも、飲み物(ジュースや砂糖入りの飲料)などで血糖値を上げてしまわないよう気を付けましょう。

インシュリンを抑えて体脂肪をためにくい身体に

低インシュリンダイエットは、食べ方や炭水化物の選び方で手軽に始められるダイエットです。インシュリンの分泌を抑える食生活を取り入れて、貯蓄モードから脱却し、やせやすい身体づくりを目指しましょう。ただし、持病がある方や健康に不安のある方は、自己判断せず、専門家の指導の下で行いましょう。

参照:The University of Sydney Glycemic Index database

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執筆者:榎本 蒼子(医学博士)
2011~2015年 京都府立医科大学にて助教を勤め、医学研究に従事。脳科学・神経科学が専門で、主な研究テーマは「食事による健康・美容への影響」「女性ホルモンと食欲」「脳の摂食コントロール」など。