日本代表選手の「バランス」を支えるBASE FOOD®〜フレスコボール・宮山有紀さん〜

砂浜の上で、味方同士でラリーを続けるフレスコボール。「思いやりのスポーツ」とも称されるこのスポーツで、2019年、2020年と日本代表を務める宮山有紀さん。2020年には、フレスコボールジャパンオープンで優勝も果たしました。

身体づくりのため、考え抜いたトレーニングと食事を意識しているという宮山さん。そのなかで、BASE FOOD®をどのように活用しているのかうかがいました。

もくじ

阿吽の呼吸がカギのフレスコボールの虜に

ー宮山さんとフレスコボールとの出会いを教えてください。

宮山さん フレスコボールを知ったのは、大学時代で同期だった友人がきっかけです。当時、まだ日本に普及したばかりのフレスコボールを友人がはじめて、日本代表に選ばれてブラジル遠征に行ったという話を耳にしました。

私は中学生~大学生とずっとソフトボールをしていたのですが、それを聞いて「そんな夢のような人生がまだあるのか!」と驚きました。試しに一度、フレスコボールをプレイさせてもらったのですが、2人で協力しながらボールを打ち合う感覚がとても新鮮で。

練習のたびに技術が上達できること、大人になっても新しいことにチャレンジできるという興奮があいまって、泥沼のようにハマっていきました(笑)

特にフレスコボールは、ペアの2人が、阿吽の呼吸で試合を作り上げるという点が、難しくもあり楽しくもある点です。ラリーを続けるためには、相手の「いいところ」を引き出す必要があります。

打球の質や重さだけでなく、速いボールで攻めることが得意な選手もいれば、堅実なディフェンスが得意な選手もいます。それぞれのよさが生かしきれず、息を合わせることができないと、うまく得点を増やすことができません。

ーラリーのなかで、攻めと守りの要素があるんですね。

宮山さん はい。フレスコボールは5分間という限られた中で、ラリーを続けることとなります。当然、速いボールでラリーの回数が増えれば、加点は増えていきますよね。

また、フレスコボールでは「アタック」という加点項目があります。審判による判断で、相手からの返球に対して、それよりも速い打球で返せていたりラケットをしっかり振りぬけていると、通常のラリーに+2点されるんです。

通常のラリーであれば、1点、1点、1点…と加点されるところ。アタックが認められれば、1点、3点、3点…と加算が増えます。私はアタックが得意なので、積極的にこの加点を狙ってプレーすることが多いです。

ー打球の速さで得点が変わるんですね!

宮山さん そうです。もちろん、ただ速いだけのボールを返して、相手が返球できず落球してしまえば、その分時間的ロスが生まれます。ボールのコントロールも要求されますが、それ以上に重要なのが、相手への信頼です

「このボール打ち抜くから、取ってね!」と相手を信頼し、思い切りボールを打ち抜く。コントロール通りに打てて、かつ相手も返球してくれる瞬間は、とても気持ちがいいです。

日本代表選手の身体づくりと食事のコツ

ー宮山さんの普段のトレーニングについても、ぜひうかがいたいです。現在はどのようなトレーニングをしているのですか?

宮山さん 普段は週2回ほど、トレーニングをしています。基礎的な筋力も必要ですが、私が今取り組んでいるのは、身体の使い方を工夫して「最小限の身体動作で最大の効果を出す」ことを意識したトレーニングです

たとえば、不安定になっているボードの上に乗って、ボードから落ちないようにトレーナーさんが投げるボールをキャッチする。ボードの上にボールを乗せて、それがボードから落ちないようにバランスを保つ。あとは狭い足場の上でスクワットをするといった種目も行っています。

ーどれも難易度が高そうですね。

宮山さん そうですね。もともと、ソフトボール時代でも体幹のトレーニングや、しゃがむ動作、横に回旋する動作を意識したトレーニングは続けていました。そうして作られた土台のうえに、砂浜という不安定な足場でプレーするフレスコボールに必要な能力が、積みあがってきている気がします

ー競技特性に合ったトレーニングを、工夫しておこなっているのですね。食事で意識している点はありますか?

宮山さん とにかく「バランスのよい食事」を意識していますね。私は約1年前に遺伝子検査を受けたのですが、そこではたんぱく質の代謝効率は高いけれど、糖質・脂質の代謝が苦手という結果がでました。

もともと暴飲暴食をするタイプではなく、フレスコボールをはじめてからも食事バランスは意識していました。遺伝子検査の結果をうけて、特に糖質・脂質は一度に大量摂取しないよう気を付けています。

ー実際に今の食事をはじめて、体調や見た目の変化はありましたか?

宮山さん 体調面では、風邪や発熱といった不調はほぼなくなりました。見た目の変化ですが、私は油断して糖質や脂質の量が増えると、すぐに体重が増えちゃうタイプなんです。

一番太っていたのは、大学卒業で部活を引退した直後でしょうか。当時はコンビニのお弁当や脂っこい惣菜が大好きで、今よりも5、6㎏太っていたと思います(笑)。食事バランスを意識してからは、食欲も体型もだいぶコントロールできている気がしますね。

ー食欲のコントロールって、やろうと思ってもなかなか難しいことが多いと思います。宮山さんは、どのように食生活を改善していったのですか?

宮山さん いきなりではなく、徐々に食事内容を変えていきました。1ヶ月のうち数日は、甘いものが猛烈に欲しくなるときがあるんですが、そういう時期は「しかたない」と割り切って、甘いものを食べて満足感を得るようにしていましたね。

あまりストイックにやると、ストレスが溜まってしまいます。疲労感の強いときも、夕飯に卵かけご飯を2杯食べるたりもして(笑)。その代わり、別の期間でしっかり調整しようと切り替えました。

食習慣が定着した今も、極端に脂っこいものは自然と避けるようになった一方で、「食べたい!」という欲求が強いときはなるべくバランスのいいものを選びつつ、我慢しすぎないようにしています。

BASE FOOD®を食べるようになってからは、どうしても甘いものが食べたかったり、つい食べ過ぎてしまったりしたときのバランス調整でとても助かっています。

BASE FOOD®は食事バランスの心強い味方

ーBASE FOOD®はいつから食べていますか?

宮山さん 約1年前からだと思います。第一印象から栄養豊富でさまざまな味があり、「めっちゃいいやん!」とすぐ気に入りました(笑)。

BASE FOOD®を食べる以前は、7時頃に朝食として、食パンにはちみつを塗って食べていました。しかし、10時になるとものすごくお腹が空いていたんですね。BASE FOOD®はとても腹持ちがよく、ムダな間食がとても減りました。

間食時もBASE BREAD®をチョイスするようになり、お菓子を食べる機会がぐんと減りました。

ー朝食にも間食にも役立っているのですね。好みの食べ方はありますか?

宮山さん 一番好きな味はチョコです。調理なしにそのまま食べられるのが最高ですね。練習終わりには、メープル味・シナモン味をよく食べています。甘いものを補給できるし、練習後の補食としても最適なサイズなのがうれしいですね。

自宅で料理するときは、プレーンに卵やツナを合わせたりします。BASE BREAD®を食べるようになってから、他の食事の栄養もさらに気を付けるようになりましたね。「せっかくこんなに栄養豊富なものを食べているのに、他が適当だと意味ないやん」って。

ーそれはとても嬉しいです!実際に、食べることが増えた食材や料理はありますか?

宮山さん ブロッコリー、トマト、アボカドは朝のサラダで食べています。魚も食べることが増えました。時間がないときは、ちりめんじゃこをふりかけて食べています。あとは納豆やお味噌汁といった、発酵食品を食べるように意識しています。オリーブオイルなど、質のいい脂を使うようにもなりました。

BASE BREAD®で火を使わない代わりに、おかずをもう一品追加するようにしたら、食卓のいろどりもよくなりました。

ー宮山さんがお話しするように、バランスよくさまざまな食材を選んでいるのですね。

宮山さん はい。食事バランスという面で、BASE FOOD®はとてもありがたい存在です。ほぼ毎日食べています。

ー私も、宮山さんの食事バランスへの意識を少しでも見習おうと思います。

フレスコボールから広がるコミュニティ

ー最後に、宮山さんの今後の目標を教えていただけますか?

宮山さん 私はフレスコボールに対して、2つの目標を掲げています

ひとつは、選手として今シーズンも日本代表に選出され、ブラジルで開催される世界大会に出場・入賞することです。もうひとつは、フレスコボールの普及者として活動することです

フレスコボールには3つの魅力があると思っています。

ひとつ目は、砂浜をはだしで動き回る解放感を味わえることです。非日常な体験で、心も体も開放できます。

ふたつ目は、会話しながらできるスポーツであるという点です。フレスコボールは「コミュニケーションデザインスポーツ」とも呼ばれ、コミュニケーションのツールとして活用できます。

みっつ目は、自然とコミュニティが広がる点です。私は兵庫県明石市にある大蔵海岸を拠点に活動していますが、この海岸の近隣は住宅街で、ファミリー層の方も多く訪れます。実際に、練習中通りすがりの方から声をかけられるなど、人々との交流も多いです。

また、大蔵海岸で実際にフレスコボールの練習をする方々は、小学生~70代と非常に幅広い年齢層なのも特徴的です。多くの方にとって、フレスコボールはご自身の世界を広げる、新しいコミュニティになると思います。

ースポーツを通じて、たくさんの交流ができるのですね。

宮山さん 私は最近、ペアの風味千賀子選手と一緒に学校や自治体、企業への出張講座を始めました。部活の雰囲気づくりや企業のレクリエーション、自治体活性化のイベントなどに、フレスコボールを取り入れてもらいと考えていて。特に学校では、2人で協力してラリーを繋ぐというフレスコボールの醍醐味をいかして、このスポーツを「思いやりを育む教材」として活用いただきたいと考えているんです。

砂浜という場所に限定せず、椅子に座ったおじいちゃんとラリーもできるなど、世代交流ができたらいいなとも思っています。

フレスコボールはプレーをしていると、自然と「取ってくれてありがとう!」と、感謝の言葉が飛び交います。心温かくなる、道徳的価値の高いスポーツなのです。そういうフレスコボールの魅力を、もっと多くの人に知ってもらいたいですね。

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