第1回:個人の健康が社会課題解決の糸口となる~先進国を悩ませる生活習慣病と新型栄養失調~

「ベースフード」が解決する世界の社会課題

ベースフードのミッションは、「主食をイノベーションして、健康をあたりまえに」です。よりよい人生を送るのに、健康は非常に重要なファクターというのは、多くの方々に共感していただけると思います。

そして、私達はこの健康の実現が、世界をよりよくするきっかけになると考えています。その背景にあるのが、近年日本でも耳にする機会が増えたSDGsです。

これから始まる全4回の連載では、なぜBASE FOOD®がSDGsを通じて、世界に貢献できるのかをお伝えしていきます。第1回は、私達に身近な健康と食の課題についてお話しさせてください。

もくじ

世界的に死者を生み出している「NCDs」

SDGs(持続可能な開発目標)とは、国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す目標です。SDGsには17の目標があります。そのうち、目標3に該当するのが「すべての人に健康と福祉を」です。

目標3の中でとくにベースフードが貢献できるのが、「2030年までに、NCDsによる早期死亡を、予防や治療を通じて3分の1に減少させる」という具体的テーマです。

NCDsは日本語で「非感染性疾患」を意味します。WHO(世界保健機関)では「不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒、大気汚染などにより引き起こされる、がん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・メンタルヘルスをはじめとする慢性疾患の総称」と定義されています。

WHOの報告によると、世界では毎年4,100万人がNCDsにより命を落としています。そのうち、30〜69歳の死者数は1,500万人以上とも言われているのです。NCDsは、幅広い世代の方々に無視できない死因と言えるでしょう。

日本でも、NCDsによる死者数は非常に多いとされています。2020年に厚生労働省が発表した)人口動態統計によると、日本人の死因のTOP5は次のとおりでした。

 

1位 悪性新生物(がん) 27.6%

2位 心疾患 15.0%

3位 老衰 9.6%

4位 脳血管疾患 7.5%

5位 肺炎 5.7%

 

これらのうち、老衰以外の4つがNCDsに該当します。いかにNCDsの予防・改善・治療が、人々の健康や幸福に関わるかが分かります。

「新型栄養失調」の改善も必要

NCDsの予防・改善法として、健康的な食事が重要とされています。先進国である日本では、糖質や塩分への偏りによる「生活習慣病」が問題となっています。それに加えて、近年「新型栄養失調」の問題も指摘されています。「新型栄養失調」とは、食事による摂取カロリーは十分摂れているのに、特定の栄養が不足している状態のことです。

例えば、2020年に厚生労働省が行った「国民健康・栄養調査」によると、ビタミンB1の推奨摂取量は男性1.4g/日、女性1.1g/日ですが(いずれも18〜29歳)、20歳〜29歳の平均摂取量は0.92gでした。

新型栄養失調が問題視される背景には、日本を含む先進国の生活スタイルにあると考えられています。単身世帯、共働き世帯が増えたことで、家事時間が減り、品数が減り主食と主菜のみの食事が増えています。

その結果、摂取カロリーは十分でも栄養が不足しがちになってしまっているのです。途上国の飢餓や栄養失調は、お金がないことが大きな要因です。先進国の栄養失調は、時間がない故に起こっていると言えるでしょう。

日本は、米やパン、麺類など主食が多い食文化です。1日に必要な栄養をバランスよく主食で摂取できれば、栄養摂取のハードルを下げつつ、生活習慣病と新型栄養失調を予防・改善できます。BASE FOOD®は、そんな日本に生きる現代人の悩みを解決したいという思いから生まれました。

第2回では、BASE FOOD®が途上国の健康問題にどう貢献できるのかについて、ご説明したいと思います。

 

「ベースフード」が解決する世界の社会課題

第1回:個人の健康が社会課題解決の糸口となる~先進国を悩ませる生活習慣病と新型栄養失調~

第2回:途上国の栄養問題解決に、ベースフードがどう貢献できるのか

第3回:食が変われば地球環境が変わる。世界最大規模のフードロスにベースフードが挑む

第4回:植物性たんぱく質を上手に摂り、お肉を食べる生活を楽しみながら地球に貢献する

もくじ