近年、食品業界のなかでヴィーガン用やグルテンフリー食品など、特定の方に適したものを取り扱うメーカーが増加しています。専門用語で表されているため、間違った認識を持つ方も多いのではないでしょうか。
グルテンフリーなら小麦アレルギーでも食べられるとされていたり、糖質オフの食品として扱われていたりします。実際はどちらも間違った認識のため、本記事でグルテンフリー食品について正しい情報を確認しましょう。
本記事を読めば、グルテンフリーを食べるメリットとデメリットがわかるほか、グルテンフリー食品を見分けるポイントも確認できます。
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【結論】グルテンフリー食品は糖質オフではない
グルテンフリー食品は、糖質オフの食品を指す言葉ではありません。糖質オフの食品を探している方には、グルテンフリーではなく完全栄養食のベースフードがおすすめです※15。
ベースフードのパンは、一般的なパンに比べて糖質が約30%カットされており、置き換えダイエットにも適しています。糖質を制限しつつ必要な栄養素をすべて摂取できるため、ダイエット目的ではなく健康を意識した食生活にも役立ちます※14※20。
グルテンフリー食品ではないものの、糖質オフの食品を探している方ならベースフードを試してみてください。
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そもそもグルテンフリーとは
グルテンフリーは、グルテンを一定レベルで含まない食生活または食品を指す言葉です。そもそもグルテンとは、小麦や大麦などに含まれるたんぱく質の一種であり、グルテニンとグリアジンと呼ばれる2種類のたんぱく質からできています。
グルテンフリーは、もともとセリアック病と呼ばれる遺伝性の病気により、グルテンに異常反応を示す方に向けた食事です。近年では、セリアック病の方への治療法だけではなく、グルテンフリーの食事を摂ることで、便秘の改善をはじめとした様々なメリットがあることがわかり、多くの方々に広まりました。
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グルテンフリー食品を食べるメリット
グルテンフリー食品を食べることで、次のようなメリットがあります。
- 肌荒れなどの改善
- 便秘の改善
- ダイエット効果
- 疲れを感じづらくなる
糖質オフではないものの、低糖質なものがグルテンフリーには多い傾向があります。ほかにも多くのメリットがあるため、確認しましょう。
肌荒れなどの改善
グルテンフリー食品のメリットとして、肌荒れやニキビの改善に期待できる点が挙げられます。ニキビの原因といえば皮脂の過剰分泌が代表的ですが、腸内環境の乱れもニキビの原因の一つです。
グルテンは小麦製品に多く含まれており、食品に粘り気や弾力を与える役割を持ちます。たとえば、ふわふわのパンやもちもちのうどんなどは、グルテンが含まれている代表的な食品です。
おいしさを引き立てるグルテンが腸内の壁に張り付くことで、本来体の外へ排出されるはずの毒素や老廃物を腸内に残すことになります。ニキビの原因がグルテンによる腸内環境の乱れであれば、グルテンフリー食品に置き換えることで、改善が期待できるでしょう。
便秘の改善
グルテンフリー食品は、便秘や下痢の改善にも期待できます。グルテンにより腸内環境が乱れると、便利や下痢を引き起こす原因となるため、グルテンフリー食品に置き換えることで改善できます。
とくに、グルテンを含むパンやパスタなどを食べた際に消化されにくく胃もたれがしたり、疲れが取れにくいと感じる方はグルテンフリー食品を試してみてください。糖質オフ食品ほどではないものの、低糖質である点からダイエットにもつながります。
ダイエット効果
グルテンフリーは、ダイエットにもつながりやすい食品です。近年では、グルテンを摂取しない食事をするグルテンフリーダイエットが注目を集めています。
グルテンフリーダイエットが効果的とされる理由は、糖質をはじめとしたエネルギー過多になりやすい食品を食べる機会が減るためです。基本的にはパンやパスタなどの炭水化物にグルテンを含むものが多く、摂取した炭水化物は糖分として吸収されます。
また、小麦グルテンの成分であるエクソルフィンは、高揚感や中毒性をもたらすことで食欲を増進させます。そのため、グルテンフリーの食事にすれば糖質を制限しやすいほか、食欲も抑えられるためダイエットにつながるメリットがあるといえるでしょう。
疲れを感じづらくなる
グルテンフリーのメリットとして、疲れを感じにくくなる点が挙げられます。ただし、これはセリアック病やグルテンのアレルギー症状を持つ方にのみ影響があるメリットです。
セリアック病ではない場合にも、グルテン過敏症やグルテン不耐症と呼ばれるアレルギー症状によって、グルテンの摂取により体の不調をきたす方がいます。これまで小麦を原料とした食事のあとに疲れを感じたり、便秘になりやすかったりした経験がある方は、一度医療機関で検査を受けてみてください。
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グルテンフリー食品を食べるデメリット
グルテンフリー食品には、食べることでさまざまなメリットが得られますが、次のようなデメリットもあるため注意が必要です。
- 栄養バランスが崩れる可能性がある
- 糖質が足りなくなる場合がある
- 外食が難しくなる
- そもそもグルテンフリー食材が少ない
グルテンフリー生活をはじめる際は、デメリットを把握したうえでおこなうことがポイントです。
栄養バランスが崩れる可能性がある
グルテンフリー食品のみの食生活に変えると、栄養バランスが崩れる可能性があります。グルテンフリーを意識すると過度な食事制限になりやすく、十分な栄養が食事から摂取できなくなり健康な生活を送ることが難しくなるかもしれません。
基本的に小麦や大麦などが原料の食品を避けることになり、麺類やパン類などが食べられなくなります。また、小麦粉を使用する揚げ物やお好み焼きなども食べられなくなり、食の楽しみが減る可能性が高いでしょう。
たんぱく質や炭水化物は肉や大豆製品などでも摂取できますが、栄養バランスの整った食事を毎回考える必要があります。
糖質が足りなくなる場合がある
グルテンフリー食品のみにすると、糖質が不足する場合があります。糖質オフではない食品にすれば、糖質の含まれる量は少ないですが完全に糖質を除いている食品ではないので多少の糖質は摂取できますが、糖質オフかつグルテンフリーの食品にする場合は注意が必要です。
糖質は人間のエネルギー源として摂取が必要な栄養素であり、不足すると疲労感や集中力の低下につながります。また正常な活動をするのにブドウ糖を必要とする脳や神経で供給不足となる場合には、頭がぼーっとしたりフラフラし、重症になると意識障害を起こす低血糖症状に陥る可能性があるため、過度な制限は危険です。
グルテンフリー食品を選ぶ際は、糖質オフではないものを選びましょう。
外食が難しくなる
グルテンフリーの食生活にすると、外食が難しくなることもデメリットの一つです。料理人が振る舞うおいしい料理でもグルテンが含まれていると食べられないため、外食も楽しめなくなるでしょう。
グルテンフリーのメニューを用意する飲食店もありますが、店舗数は多くありません。自身が気にならなくても、友人や家族など周りの方に食事に誘いにくい印象を与える可能性も考えられます。
グルテンフリーの食生活をはじめる際は、メリットとデメリットを比べたうえで実施しみてください。
そもそもグルテンフリー食材が少ない
グルテンフリーは年々注目を集めつつありますが、購入できる食材は多くありません。また、グルテンフリーの効果はセリアック病やグルテンアレルギーの方のための食事の治療法なので、一般の方には向いていないとする意見もあります。
糖質制限のダイエット目的にグルテンフリーを検討中の場合は、おすすめができません。糖質制限には、糖質制限に特化したパンや麺類などに置き換える方が良いでしょう。
たとえば、完全栄養食であるベースフードに置き換えると、糖質の摂取を控えつつも十分な栄養が摂れる食事になります※15※20。
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グルテンフリー食品を見分けるポイント
グルテンフリー食品を見分けるポイントを紹介します。グルテンフリー食品の判断は、次のポイントをチェックしましょう。
- 原材料表示やコンタミネーションをチェックする
- グルテンフリー認証マークをチェックする
- ノングルテン米粉認証マークをチェックする
グルテンフリーの食生活をはじめるうえで、必要な見分け方を把握しましょう。
原材料表示やコンタミネーションをチェックする
2023年6月現在、国内ではグルテン含有量に特化した表示基準はないため、原材料表示やコンタミネーションをチェックしましょう。コンタミネーションとは、食品業界において混入を意味する言葉で、食品を製造する際に原材料として使用していないにもかかわらずアレルギー物質が混入してしまうことです。
グルテンフリーのコンタミネーションはグルテン混入の有無ということになります。食品を購入した際にパッケージの裏などに記載の多い、原材料表示やアレルギー表示に小麦が記載されているものは、グルテンを含んでいると判断できます。
しかし、米粉100%のパンや麺などを購入する際は、コンタミネーションのチェックが必要です。コンタミネーションのチェックは、世界最大のグルテンフリー組織であるGFCO管理の基準に則った製造方法であるのかで判断できます。
グルテンフリー認証マークをチェックする
グルテンフリーの認証マークがついている食品は、グルテンフリー食品として信頼できます。コンタミネーションのリスクを排除した工場で製造された食品のみにつけられるマークのため、グルテンが含まれていない食品といえます。
GFCOのグルテンフリー認証マークを取得するためには、小麦に含まれるグルテンが10ppm(0.001%)未満でなくてはなりません※1。世界的に信頼されているGFCOの認証マークがあるものこそ、グルテンフリー食品といえるでしょう。
ノングルテン米粉認証マークをチェックする
ノングルテン米粉認証マークがある食品も、グルテンフリー食品として判断できます。ノングルテン米粉認証マークは、2017年3月29日に農林水産省がグルテンを含まない米粉製品の普及に向けた表示方法を公開したものです。
国内でノングルテン米粉認証マークがついている商品は、2021年8月に更新されており農林水産省の公式サイトから確認できます。それぞれの見分け方をもとに、グルテンフリーの食生活をはじめてみてください。
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グルテンアレルギーは日本人には少ない
グルテンアレルギーは、日本人には少ないとされています。Web上には、グルテン不耐性やグルテン過敏症の可能性のある方が人口の7~8割とする記述もありますが、正確な情報ではありません。
実際にグルテンアレルギーが人口の7割以上の方に可能性がある場合は、アレルギー表示にもグルテンは確実に記載されるでしょう。しかし、国内のアレルギー表示でグルテンを記載しているものはなく、小麦アレルギーに留まります。
また、グルテンフリーのメリットが得られるのはグルテンアレルギーの方である場合が多く、ほかの方に大きな効果は認められません。
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ベースフードなら安心して食べることができる
グルテンフリー食品で糖質制限や健康リスクの低減に努めるのなら、完全栄養食のベースフードの方がおすすめです。ベースフードは、26種類のビタミンやミネラルが豊富に含まれているほか、たんぱく質や炭水化物も十分に摂取できます※15※20。
パンやパスタに加えてクッキーが用意されており、すべてが完全栄養食です。
健康的な食事を意識する方や糖質制限ダイエットに挑戦したい方は、グルテンフリーよりもベースフードを試してみてください※14。
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まとめ
今回は、グルテンフリーについてメリットやデメリットもあわせて解説しました。グルテンフリーは、小麦や大麦などのたんぱく質であるグルテンを一定レベルで含まない食品のことを指し、もともとはセリアック病患者の食事として生み出されました。
ダイエットや肌荒れ改善が期待できるというメリットもありますが、基本的にグルテンアレルギーの方以外に大きな効果は見込めません。栄養バランスがよい健康的な食事を意識すれば、肌荒れや便秘などは十分に改善する可能性がありますす。
また糖質制限ダイエットに挑戦したい方は、完全栄養食のベースフードがおすすめです。健康的かつ食の楽しみを忘れさせないおいしさのベースフードで、新しい食生活をはじめてみてください※14※15。
<参考文献>
※1 農林水産省|組織における グルテンフリー表示に係る調査報告書
※ 商品の情報は各公式サイトを参考にしております