栄養バランスのよい食事とは?栄養素の分類・意識して摂取すべき栄養素を解説

健康なからだをつくるためには、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。

しかし、実際には何をどの程度食べれば必要な栄養素をバランスよく摂取できるか分からない方も多いでしょう。

本記事では、栄養バランスのよい食事の考えかたや、栄養素の特徴、普段から意識したい栄養素について解説します。

ぜひ参考にしてみてください。

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もくじ

栄養バランスのよい食事とは?

健康的に毎日を過ごすためには、人間の身体が必要とする栄養素をバランスよく摂取する必要があります。

さまざまな食材を食事に取り入れ、偏りなく栄養素を摂取できるよう心がけましょう。

厚生労働省は、国民の健康の保持増進、生活習慣病の発症や重症化の予防を目的とし、「日本人の食事摂取基準」を定めています。食事摂取基準では、摂取すべきエネルギーや栄養素の摂取量を、年齢、性別ごとに示しています。

食事摂取基準を満たした食事が、現在の日本人にとって、栄養バランスのよい食事の目安となります。

さらに、一日に必要となるエネルギーの量は個人によって大きく異なります。

自身にとって最適な食事内容を知るためには、農林水産省が公表している「食事バランスガイド」が役立ちます。食事バランスガイドに自身の性別、年齢、身長や活動量を当てはめれば、1日の適切なエネルギー量や1日に食べる量の目安を把握できます。

参照元:食事バランスガイドの適量と料理区分|農林水産省

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食べ物に含まれる栄養素の分類

栄養バランスの整った食生活をするためには、食品に含まれる栄養素を満遍なく摂取する必要があります。食品に含まれる栄養素にはさまざまな種類があり、性質やはたらきによって分類されています。

栄養素の分類である五大栄養素と、三色食品群について紹介します。

五大栄養素

五大栄養素とは、食品に含まれる栄養素のはたらきごとにグループ分けしたもので、炭水化物、脂質、たんぱく質、無機質、ビタミンの5つを表します。五大栄養素は、健康な体を作るうえで欠かすことのできない大切な成分です。

それぞれの性質について解説します。

炭水化物

炭水化物は、次の2種類に大別されます。

  • 糖質
  • 食物繊維
糖質

糖質は、体内で最も素早くエネルギーに変化する栄養素です。

糖質を摂取すると、消化器官で消化酵素により分解され、最終的に小腸でブドウ糖や果糖になり、体内に吸収されます。血液により全身に運ばれ、エネルギー源として利用されたり、グリコーゲンという燃料として筋肉や肝臓に貯蓄されたりします。

糖質は、1gにつき約4kcalのエネルギーを発生させます。

食物繊維

一方、食物繊維は、人間の消化酵素で分解されません。

食物繊維とは、「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。食物繊維は消化酵素の作用を受けずに小腸を通過して、大腸まで達する成分です。

体内で消化されないため、摂取してもエネルギー源になりません。

食物繊維を摂取すると、便の体積を増やす材料となるとともに、大腸内の環境を改善する腸内細菌のエサとして利用され、これらの菌を増やすことで、腸内環境が改善されます。

食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維の2種類に大別されます。

水溶性食物繊維には、果物や野菜に含まれるペクチン、コンブやワカメなどのぬるぬるの成分のアルギン酸などがあり、水に溶けやすく、水に溶けるとゼリー状になります。

低カロリーで満腹感が得られるため、肥満の予防をはじめ、さまざまな生活習慣病の予防効果があります。

具体的には次のような効果があります。

  • 食後の血糖値の上昇抑制
  • コレステロール値の低下
  • 高血圧予防

水に溶けにくい不溶性食物繊維は、水分を吸収し、便の量を増やします。

大腸が刺激され、排便がスムーズになるとともに、有害物質を体の外に排出するため、大腸がんのリスクを減らしたり、肌をきれいに保ったりする効果があります。

参照元:食物繊維の必要性と健康|e-ヘルスネット

脂質

脂質は、1gあたりのエネルギーが9kcalであり、五大栄養素のなかで1gあたりのエネルギー量が最も高い栄養素です。

身体を動かすためのエネルギー源になるとともに、皮下脂肪として体内に溜め込むことにより、臓器の保護や寒さから身を守る役割も担っています。

さらに、脂質には、細胞膜や臓器、神経などの構成成分になったり、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収を促したりする重要なはたらきもあります。

脂質は、脂肪酸とグリセロールという物質から構成されています。

脂肪酸は、肉や乳製品の脂など常温で固体の飽和脂肪酸と、植物や魚の油をはじめとする常温で液体の不飽和脂肪酸に分けられます。

さらに、不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と、多価不飽和脂肪酸に分かれます。

多価不飽和脂肪酸には、体内で合成できないn-3系脂肪酸、通称オメガ3脂肪酸と、オメガ6脂肪酸とも呼ばれるn-6系脂肪酸があります。

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれ、体内で合成できず、食事からの摂取が不可欠な栄養素です。

とくにオメガ3脂肪酸は、血液をサラサラにして血栓を予防したり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防する働きが期待されています。また、アレルギー疾患、糖尿病、認知症やうつ病などの予防にも効果が期待できると注目されています。

オメガ3脂肪酸を含む食材は次のとおりです。

  • 青魚(サバ・サンマなど)
  • くるみ
  • アマニ油
  • シソ油

タンパク質

タンパク質は、筋肉や皮膚、骨、血液などの体を構成する主要な栄養素です。

タンパク質は、1gあたり約4kcalのエネルギーを発生させます。エネルギー源よりも組織や酵素、ホルモンの材料として優先的に使われます。

タンパク質は多数のアミノ酸が結合してできており、20種類のアミノ酸のさまざまな配列によって構成されています。

20種類のアミノ酸のうち、9種類は体内で合成できず、食事から摂取する必要があるため必須アミノ酸と呼ばれます。残り11種類のアミノ酸は体内で作り出せます。

タンパク質を摂取する場合は、9種の必須アミノ酸をバランスよく摂取すると効果的です。

アミノ酸がバランスよく含まれている良質なタンパク質かどうなのかを知る方法のひとつとして、アミノ酸スコアがあります。

アミノ酸スコアは、食べ物に含まれる「タンパク質」の量と「必須アミノ酸」がバランス良く含まれているかを数字で表した指標です。

アミノ酸スコアが100、またはそれに近い数値であれば、アミノ酸のバランスがよい食品といえます。

アミノ酸スコア100の食品の例は次のとおりです。

  • 鶏肉、豚肉
  • あじ、いわし、まぐろ
  • 牛乳
  • 大豆

参照元:日本豆腐協会|豆腐と健康

無機質(ミネラル)

無機質は、人間の身体を構成する元素のうち、主要な4元素である酸素・炭素・水素・窒素を除いたものの総称です。

エネルギーにはなりませんが、骨や歯など体を形成する極めて重要な役割があります。

現段階で分かっている人間の身体に必要なミネラルは、カルシウム、鉄、ナトリウムなど、16種類です。野菜、果物、海藻、乳製品などさまざまな食品に含まれます。

無機質は、体内で合成できないため、食物から摂取する必要があります。

無機質が不足した場合は、欠乏症となり、貧血やめまい、脱力感、不整脈、骨や歯が弱くなったり、抜け毛・薄毛に至るまで、様々な不調が発生したりする場合があります。

さらに、特定の無機質を摂りすぎた場合にも、過剰症や中毒を起こすケースがあります。

濃い味付けの食生活を続けると、ナトリウムの摂りすぎになったり、コンビニのお弁当やインスタント食品などを頻繁に食べることで、リンを過剰に摂取してしまうことがあります。また、健康を意識して摂取したサプリメントの飲み方を誤って、過剰摂取となってしまうこともあるため、注意が必要です。

無機質は、それぞれが互いに吸収や働きに影響し合うこともあります。バランスよく摂ることが大切です。

参照元:ミネラル|e-ヘルスネット

ビタミン

ビタミンは、糖質や脂質、タンパク質の代謝を円滑に進め、潤滑油のようなはたらきをする栄養素です。

身体に必要な量は少量ですが、体内では必要量のビタミンを合成できないため、食品からの摂取が必須です。

身体に必要なビタミンは13種類あり、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2つに分けられます。

脂溶性ビタミンは、次の4種類です。

  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK

脂溶性ビタミンは、摂取すると身体に蓄積され、徐々に消費されていきます。摂取し過ぎると過剰症を引き起こす可能性があるため、摂りすぎに注意が必要です。

水溶性ビタミンは、次の9種類があり、ビタミンC以外はまとめて「ビタミンB群」と呼ばれることがあり、いずれも水に溶けやすい性質があります。

  • ビタミンC
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • ナイアシン
  • パントテン酸
  • 葉酸
  • ビオチン

過剰に摂取した場合は尿として排泄されるため、摂りすぎの心配はありませんが、摂取量が不足すると欠乏症を引き起こす可能性があります。

ビタミンは、さまざまな食品に含まれています。身体に必要な量をバランスよく摂取するためには、特定の食品に偏らない食事が大切です。

三色食品群

三色食品群とは、含まれている栄養素の種類やはたらきにより、食品を3つにグループ分けしたものです。3つのグループ分けが比較的簡単であることから、幼稚園や保育園などでの食育活動によく用いられる分類方法です。

赤、黄、緑と三色に色分けされており、赤は体を作る、黄はエネルギーの生産、緑は体調を整える効果のある食品です。

毎日、朝昼夕食の3食に、赤、黄、緑のそれぞれに属する食品がそろった食事をすることで、必要な栄養素をバランス良く摂りやすくなります。

赤グループは、主にタンパク質が豊富に含まれている食品で、筋肉や血、爪、髪など『からだを作るもの』です。

  • 乳製品
  • 豆類

タンパク質は、身体の全ての組織を構成する基本的な栄養素です。バランスよくさまざまな食品から摂取しましょう。

黄グループは、糖質や脂質を多く含む食材で『エネルギーになるもの』です。

  • パン
  • 麺類

摂取するとすぐにエネルギーに変換され、身体や脳を動かす即効性の高いエネルギー源となります。

ただし、摂りすぎると体内に蓄えられ、肥満につながります。過剰摂取は禁物です。

緑グループに属する食材には、ビタミン、無機質で、『からだの調子を整えるもの』です。

  • 野菜
  • 果物
  • きのこ類

ビタミンやミネラルが豊富で食物繊維が多く含まれている食材が多いです。

緑グループの食材を積極的に摂取し、満腹感を得られるように工夫することで、便秘の予防改善や食後の血糖値の上昇抑制などが期待されます。

栄養バランスのよい食事を摂る際のポイント

栄養バランスのよい食事を摂る際のポイントは、主食、主菜、副菜、その他の食品のバランスを意識して献立を決めることです。

食生活の多様化が進んでいる現在では、昔ながらの和食以外にも、洋食・中華・エスニック料理など、世界各国の料理が手軽に食べられるようになっています。栄養バランスのとれた食事をとるために、和食に捕らわれずに献立を楽しんで頂きたいと思います。

そのうえで、今回は基本となる主食・主菜・副菜・汁物・乳製品、さらに果物がそろった献立を考えるうえで意識すべきことを解説します。

主食

主食は、炭水化物を多く含むエネルギー源、米やパン、麺類などが該当します。

1日のエネルギー摂取量の55〜60%は主食で摂取しましょう。必要な摂取量は、性別や活動量などで変化します。

参照元:減量に最適なカロリーバランスは? | 同友会メディカルニュース

主菜

主菜は、一般的にメインディッシュといわれる、たんぱく質や脂質の供給源となるおかずです。

具体的には、魚や肉、大豆製品、卵などを材料とした料理です。1回の食事で揃えるべき主菜は1~2品です。

摂りすぎると肥満や、脂質代謝異常などの原因につながるため、自身の体型や生活に合わせた適切な量を把握しましょう。

副菜

副菜は、野菜やきのこ、海藻類などを使った料理です。

身体の調子を整えるビタミンや無機質、食物繊維を供給します。

野菜やきのこ、海藻類は、1日350g以上の摂取が推奨されていますが、「令和元年国民健康・栄養調査」によると野菜類摂取量は280.5gと目標値を下回っており、特に20~40代では男女共に摂取不足という結果となっています

ビタミンや無機質を豊富に含む食材は、現代の食生活では不足しがちです。副菜が少なくならないように意識して取り入れましょう。

1回の食事で2品以上の用意がおすすめです。

参考:令和元年国民健康栄養調査結果の概要|厚生労働省

乳製品

主食、主菜、副菜のほかに、牛乳やチーズなどの乳製品を取り入れると、栄養素が幅広く摂取でき、バランスのよい献立になります。

令和元年国民健康栄養調査によると、日本人の前世代の男女でカルシウムの摂取量は、推奨量に達していません。

乳製品には、良質なタンパク質、カルシウムなどの無機質や、不足しがちなビタミンB群がバランスよく含まれていますので、毎日一食ずつ、コツコツ摂ることで、不足しがちなカルシウムやミネラルを補給するようにしましょう。

1日の目安量は性別、年齢、身体活動量により異なります。食事バランスガイド等をもとに、適量を摂取できるようにしましょう。

過剰に摂取すると肥満の原因のひとつとなるため、摂りすぎには注意が必要です。

果物

果物にはビタミンCやカリウムをはじめとした無機質、食物繊維が豊富に含まれています。

普段の食事に組み合わせることで、効果的に身体に必要な栄養素を摂取できます。

「平成28年国民健康・栄養調査」によれば1日当たりの果物摂取量は目標の半分程度で、20〜40歳代は非常に少ないとされており、果物離れも叫ばれているほど。

健康な成人では、一日に200〜300gのフルーツを摂ることが推奨されています。

しかし、食べ過ぎると、糖質の過剰摂取につながる恐れがあるため注意が必要です。

また、ドライフルーツやシロップ漬けの果物には、甘味料が添加されている場合も多く、習慣的に食べていると糖質を摂りすぎる可能性があります。

できる限り生の新鮮な果物を選びましょう。

参照元:果物と健康|農林水産省

意識して摂取すべき栄養素

厚生労働省は、健康増進法に基づき「日本人の食事摂取基準」を提示しています。日本人の食事摂取基準では、1日に必要な栄養素の基準を示しており、栄養失調や生活習慣病などの予防を目的としています。

しかし、2019年まで毎年行われていた「国民健康・栄養調査」結果によると、幅広い世代でビタミンやミネラルなど一部の栄養素の摂取量が足りていません。不足傾向にあるのは、現代の日本人の食生活では十分な量を摂取しづらい栄養素です。

栄養バランスの整った食生活のために、意識して摂取すべき栄養素について紹介します。

参照元:国民健康・栄養調査|厚生労働省

カルシウム

カルシウムは、からだの機能の維持や調節に欠かせないミネラルのひとつで、骨や歯の構成成分になる、人体に最も多く含まれる無機質です。子どもの成長にも欠かせない、大事な栄養素のひとつです。

成人にとって、とくに女性は更年期以降の骨粗鬆症のリスクを下げるために不足させないようにしましょう。

カルシウムの体内の吸収率は、他のミネラルとのバランスが影響します。

インスタント食品に多く含まれるリンを過剰に摂取すると、カルシウムの吸収が阻害されます。

また、カルシウムのとりすぎも鉄などの他のミネラルの吸収を阻害するという説もあります。

栄養が偏らないように、適切な量をバランスよく食べることが大切です。

カルシウムが含まれている食品の例は次のとおりです。

  • 牛乳、ヨーグルト、チーズ
  • 小松菜
  • しらす
  • ひじき
  • 豆腐

ビタミンDが不足するとカルシウムの体内での吸収率が悪くなるため、カルシウムを補う際にはビタミンDの摂取も意識することをおすすめします。

ビタミンDは、魚(イワシ、サンマ、サケ)やきのこ類に多く含まれるほか、日光を浴びることで活性化されるため、外で元気に遊んだり日光浴することも大切です。

参考元:大切な栄養素カルシウム|農林水産省

鉄も無機質の一種です。赤血球内にあるヘモグロビンの構成要素となり、血流に乗って全身に酸素を運ぶ役割を担っているほか、身体の成長や神経発達、細胞機能や一部のホルモン合成にも必要です。

鉄が不足するとヘモグロビンが減少し、体内に十分な酸素を行き渡らせられなくなります。めまいや疲れやすさ、頭痛、息切れなど、鉄欠乏性貧血の症状をきたす原因となります。

さらに、貧血状態が続くと思考力や記憶力の低下にもつながります。

とくに、月経のある女性は生理や妊娠などで多くの鉄を必要とするため貧血リスクが高いです。日々の食事で鉄分の摂取を意識しましょう。

食品中に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、前者はレバーや赤肉、赤身の魚などに多く含まれており、後者は野菜や卵、牛乳などに多く含まれています。

「ヘム鉄」は吸収率が高く、「非ヘム鉄」は低い傾向があります。

鉄が含まれている食品の例は次のとおりです。

  • レバー
  • 貝類
  • 卵黄
  • 緑黄色野菜
  • ひじき

参考元:貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう|e-ヘルスネット

ビタミンA

ビタミンAは、脂溶性ビタミンのひとつです。

ビタミンAは、食品中にβ-カロテン(カロテノイドの一種)として多く含まれ、目や皮膚の粘膜を健康に保ち、抵抗力を強めるはたらきがあります。

不足すると、暗いところで見えにくくなる夜盲症や、ドライアイ、髪や肌の乾燥、免疫機能の低下などが起こる可能性があります。

ビタミンAが多く含まれている食材の例は、次のとおりです。

  • レバー
  • にんじん
  • ほうれん草
  • 焼きのり

ビタミンB1

ビタミンB1は、チアミンとも呼ばれる水溶性ビタミンの仲間です。

糖質のエネルギーへの変換に不可欠な栄養素です。

脳や神経系が正常にはたらくためには糖質が必要であるため、ビタミンB1は神経系を健康に保つ重要な役割を担っているといえます。また、ビタミンB1には皮膚や粘膜の健康維持にも関わっています。

不足すると、倦怠感や食欲不振などの症状が起こる可能性があります。

インスタント食品中心など、偏った食生活では糖質の分解にビタミンB1が大量に使用され、不足しやすくなります。重度の欠乏状態では脳や神経に障害が発生したり、脚気を発症したりする場合もあり、注意が必要です。

ビタミンB1を豊富に含む食品の例は次のとおりです。

  • 豚肉
  • 鰹節
  • ごま
  • 大豆
  • あずき
  • 玄米

ビタミンB1は水に溶けやすい性質があります。積極的に摂取したい場合は、調理の際に流れ出てしまわないよう工夫しましょう。

ビタミンC

ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれる水溶性ビタミンの一種です。アスコルビン酸とも呼ばれます。

脂質代謝やホルモンの生成など、体内の酸化還元反応に広く関わっています。コラーゲンの生成や、鉄分の吸収を助ける役割も担っています。

ビタミンCが不足すると、倦怠感を感じ、疲れやすくなり、仕事の能率が落ちる場合があります。

さらに、重度の欠乏症ではコラーゲンが合成されず、血管がもろくなり出血を起こす壊血病という病気の原因となります。壊血病は、日本ではあまり見られませんが、16世紀から18世紀のヨーロッパでは死亡者が多数出た恐ろしい病気でした。

ビタミンCは体内に侵入した異物を代謝する酵素の活性化、抗酸化作用による心疾患予防が期待できるなど、さまざまな役割を持つ栄養素で、このようなストレスにさらされることで急速に消費されます。

また、ビタミンCは調理による加熱に弱く、光や空気に影響を受けやすい特徴があります。火を通さないサラダや果物を摂取すれば、手軽に補えます。

ビタミンCを多く含む食品

  • パプリカ
  • ブロッコリー
  • キウイフルーツ
  • イチゴ
  • レモン
  • キャベツ
  • ジャガイモ

参考元:ビタミンCとEの相互作用が及ぼす脂質代謝への影響解析|KAKEN
参照元:ビタミンCの必要性~歴史から見るビタミンC~ | 分子生理化学研究所

ビタミンD

ビタミンDは、脂溶性ビタミンのひとつで化学的にはビタミンD2とビタミンD3に分類されます。

ビタミンDには、骨や歯の原料となるカルシウムやリンの吸収を促進するはたらきがあり、強い骨や歯の維持のために必要な栄養素です。

さらに、免疫機能を調節するはたらきもあり、細菌やウイルスによる感染症予防にも役立ちます。

平成30年国民健康・栄養調査結果の概要によると、日本人の多くでビタミンDの摂取量が不足しており、意識して食事から摂り入れることが必要です。

ビタミンDが不足し続けると、カルシウムを吸収しにくくなり、筋力の低下や骨の痛みを感じるようになります。

大人の場合は骨軟化症、子どもの場合はくる病という病気の原因になる可能性があります。骨軟化症やくる病は、骨や軟骨に強度の十分でない組織が増え、骨折や痛みを引き起こす病気です。

ビタミンDを豊富に含む食品の例は次のとおりです。

  • しらす
  • いわし
  • さんま
  • 干し椎茸
  • きくらげ

また、ビタミンDは紫外線を浴びることにより体内でも合成できます。

紫外線量の少ない冬はビタミンD が不足がちになるため、とくに冬場はビタミンDを含んだ食品を積極的に摂取しましょう。

過剰摂取に気をつけたい栄養素

栄養素のなかには、過剰摂取傾向にあり、摂りすぎることで生活習慣病の原因となるものもあります。

過剰摂取に気をつけたい栄養素は、飽和脂肪酸と、食塩に含まれるナトリウムです。

飽和脂肪酸

飽和脂肪酸とは、脂肪酸のうち炭素同士の二重結合を持たないもののことでステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸などのことを指します。

牛や豚の脂肪、バター、生クリームなど、動物性の脂質や、チョコレート、ココナッツ、パーム油などにの植物性の脂質にもに豊富に含まれています。

飽和脂肪酸は、エネルギーとして使われやすい脂肪酸で、人間の体内でも合成可能です。

摂りすぎると血管内のコレステロールが増加し、血液がドロドロになり、脂質異常症を引き起こす原因にもなります。

脂質異常症が悪化すれば、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など血管の病気を発症するリスクが上がります。

参考元:脂肪酸とは?(良い脂質、悪い脂質について)|(株)食環境衛生研究所

ナトリウム

ナトリウムは、人間の体に必要な無機質のひとつです。

細胞の外の体液である細胞外液に含まれており、浸透圧を調節して、細胞外液量を保つ役割があります。

摂りすぎると、むくみや口の渇きなどの症状が出るのみでなく、高血圧や胃がん、食道がんのリスクを高めることがわかっています。

ナトリウムは、日本人の食事摂取基準(2020年版)では、摂取量の減少を目指すものと位置づけられています。目標量は、食塩相当量として成人1日あたり男性7.5g未満、女性では6.5g未満です。

塩味の好みには生活習慣が影響し、個人差も大きく、摂りすぎてしまう傾向にあります。

日本人は塩分摂取過剰傾向にあり、2019年の国民健康・栄養調査では、男性10.9g、女性9.3g摂取していると報告されています。食事摂取基準の目標量を上回っています。

野菜や果物に含まれるカリウムと一緒に摂取することで、ナトリウムの排泄を促進できます。意識してみてください。

参照元:日本人の食事摂取基準(2020年版)|「日本人の食事摂取基準」策定検討会
参照元:令和元年国民健康・栄養調査報告 栄養素等摂取状況調査の結果

栄養バランスのよい食事に関するよくある質問

栄養バランスのよい食事に関する、よくある質問に回答します。

食事バランスガイドとは?

食事バランスガイドとは、厚生労働省と農林水産省により作成された、正しい食習慣を実行するための指標です。

1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかを考える際の参考となるように、食事の望ましい組み合わせやおよその量が、コマのイラストとして描かれています。

コマの中には、次の食事内容が上から配置されており、それぞれのバランスが偏ればコマが倒れてしまうことを示唆しており、大きく以下の5つに分類されています。

  • 主食
  • 副菜
  • 主菜
  • 牛乳・乳製品
  • 果物

このほかに、健康的な食生活に欠かすことのできない水・お茶、菓子・嗜好飲料、運動についてもイラストで表現しているところもポイントです。

それぞれの区分ごとにサービングという単位を用い、1日の目安が示されています。1日のサービング数は、年齢や性別、身体活動量によって異なります。

1日に、何を、どの程度食べたらよいかが感覚的に把握しやすいことが特徴です。

参照元:食事バランスガイドについて|農林水産省

食事摂取基準とは?

食事摂取基準とは、国民の健康の維持増進を図るために、厚生労働省が策定している基準です。

健康な個人または集団を対象とし、食事で摂取すべきエネルギーや、栄養素の量が定められています。

具体的には、人間の体に必要な栄養素について、過不足のない平均的な量や、健康被害が生じる恐れのある上限量が設定されています。

食事摂取基準は5年ごとに策定されており、2023年現在では、2020年版が最新です。

国民健康・栄養調査とは?

国民健康・栄養調査とは、厚生労働省が健康増進法に基づき、毎年11月に実施している全国調査のひとつです。

次の3種類の調査から成り立っています。

  • 栄養摂取状況調査(食品摂取量、栄養素等摂取量、食事状況(欠食・外食等))
  • 身体状況調査(身長、体重、腹囲、血圧測定、血液検査等)
  • 生活習慣調査(食生活、身体活動・運動、休養(睡眠)、飲酒、喫煙、歯の健康等に関する生活習慣全般を把握)

日本の国民の身体や生活習慣、食生活や栄養摂取状況を把握し、健康増進につなげることを目的としています。

なお、2020年、2021年の調査は新型コロナウイルスの影響により中止されています。

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まとめ

本記事では、栄養バランスのよい食事をとる考え方や、栄養素について解説しました。

1食ずつの栄養バランスの調整も大切ですが、毎食の調整が難しい場合は、1日単位、数日〜1週間単位での栄養バランスを総合的に考えることがおすすめです。

食事の役割は栄養補給のみではありません。

好みのものやおいしいものを食べることで、心の豊かさや満足感をもたらすとともに、日々の活動に心身ともにエネルギーを与えてくれます。

また、人とのふれあいやコミュニケーションが生まれることで社会性を高める場にもなり、伝統的な地域の食文化を広く伝えるなどの文化的な側面も存在します。

なによりも、食事を楽しむことは心の健康のためにはとても大切です。

監修:工藤まりえ(管理栄養士)

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけでなはなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

もくじ