健康な体を維持するために欠かせない栄養素のビタミンは、ビタミンCのみでなく、いくつかの種類が存在します。ビタミンのなかでもビタミンAは、目や肌の機能を健康に保つうえで重要な働きをしています。
その一方、蓄積しやすい性質があるため、摂り過ぎには注意が必要です。
本記事では、ビタミンAの特徴やビタミンAが豊富に含まれている食べ物を紹介します。また、ビタミンAを効率的に摂取できる食品もあわせて解説します。
ビタミンAに関する知識を深め、食品から効率よくビタミンAを摂取したい方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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ビタミンAの効果は?推奨摂取量もあわせて解説!
ここからは、ビタミンAの効果について詳しく解説していきます。
また、男女別のビタミンAの1日の推奨量についてもあわせて紹介します。
ぜひビタミンAを摂取するときの参考にしてみてください。
ビタミンAとは
ビタミンとは、健康な体を維持するために必要不可欠な栄養素で、水に溶けやすい性質の水溶性ビタミンと、油に溶けやすい性質の脂溶性ビタミンがあります。
ビタミンAは脂溶性に分類されるビタミンです。脂溶性ビタミンは水に溶けず脂肪や肝臓に蓄積しやすいため、過剰摂取には要注意です。
ビタミンAの種類にはレチノール、レチノイン酸、レチナールがあり、肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品にはレチノールが多く含まれています。
一方、植物性食品には、プロビタミンAが多く含まれています。
プロビタミンAは体に取り込まれるとビタミンAに変換する性質があるため、プロビタミンAの摂取からもビタミンAが補給可能です。
ビタミンAの効果
ビタミンAには目の機能を健康に保つ働きがあるため、暗い場所で物が見えにくくなるのを防ぐ効果があります。
また、のどや鼻の粘膜や皮膚を正常に保つ働きもあるため、細菌やウイルスによる感染を予防したり、乾燥から肌を保護したりする効果も認められています。
ビタミンAは細胞の成長や分化にも関りが深いため、体の発育にも重要な役割を担う栄養素です。
一日あたりの推奨摂取量
厚生労働省の日本人の食事摂取基準では、一日あたりのビタミンAの推奨量を、性別や年齢別に次のように定めています。
【一日あたりのビタミンAの推奨量(μgRAE)】
18~29歳:男性(850)、女性(650)
30~49歳:男性(900)、女性(700)
50~64歳:男性(900)、女性(700)
65~74歳:男性(850)、女性(700)
75歳以上:男性(800)、女性(650)
妊娠後期の方および授乳中の方の場合は、上記の表の値に次の付加量を加算して一日の推奨量を求めます。
- 妊娠後期の方:+80μgRAE
- 授乳中の方:+450μgRAE
日本人の食事摂取基準における推奨量は、該当する年齢の大半の方が充足している量と定義さているため、推奨量を目標に摂取すれば、ビタミンAが不足する心配は少ないでしょう。
なお、日本人の食事摂取基準におけるビタミンAは、レチノール活性当量 (μgRAE)で記載されており、動物性食品中のレチノール量に加えて、植物性食品中のプロビタミンAの量も含まれます。
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ビタミンAは不足・過剰摂取に注意が必要
ビタミンAは、目の健康や皮膚や粘膜の正常を保つために重要な栄養素のため、摂取量が足りないと体にさまざまな不調が起こる可能性があります。
また、ビタミンAは脂溶性で水に溶けずに体に蓄積しやすい性質があるので、過剰摂取にも注意が必要です。
ここでは、ビタミンAの摂取量が足りない場合と、摂り過ぎた場合では、体にどのような影響があるのかを詳しく解説していきます。
ビタミンA不足による体への悪影響
ビタミンAは脂溶性で、体に蓄えることが可能なビタミンのため、通常の食事で不足する心配はありません。
しかし、極度なダイエットや食事制限により、慢性的にビタミンAが不足すると、目の粘膜や角膜がダメージを受けて、暗闇で物が見えづらくなる夜盲症を引き起こす恐れがあります。
夜盲症は進行すると失明する危険性もあるため、ビタミンAの慢性的な不足には注意が必要です。
また、ビタミンAは皮膚や粘膜を正常に維持する働きがあるため、不足すると肌の乾燥や、免疫力の低下などの恐れもあります。
ビタミンA摂取量が不足すると、子どもの成長を妨げる恐れがあるため、育ち盛りの子どもの場合も、ビタミンA不足に気をつけましょう。
アルコールの摂り過ぎもビタミンA不足につながるため、お酒の飲み過ぎも要注意です。
過剰摂取による健康被害
日本人の食事摂取基準では、成人の男性と女性のビタミンAの一日の上限量を、2,700μgRAEと定めています。
ビタミンAは、通常の食事で過剰摂取になることは少ないですが、ビタミンAを多く含むレバーやサプリメントを過剰に摂取すると、体を壊す恐れがあるため注意が必要です。
ビタミンAは短期的に摂り過ぎると、目のかすみや頭痛、吐き気、めまいなどの症状が現れます。また、長期間の慢性的な摂取過剰では、中枢神経や肝臓、骨、皮膚などに異常が起こる場合があります。
子どもがビタミンAを長期的に過剰摂取すると、骨格の形成や頭蓋内圧に問題が起こる可能性もあるため、ビタミンAの摂り過ぎには十分に注意しましょう。
なお、植物性の食品に含まれているプロビタミンAは、体内で必要な分のみビタミンAに変換されるため、動物性食品に含まれるビタミンAのように体内に蓄積されません。
そのため、プロビタミンAを含む植物性食品の場合は、過剰摂取を心配せずに食事に取り入れられます。
妊娠中は基本的に摂取を控える
ビタミンAの過剰摂取は、胎児の奇形を引き起こす可能性があるため、妊娠中の方や妊娠を希望している方は、ビタミンAの摂り過ぎに気をつけましょう。
厚生労働省では、妊娠3か月以内の初期の妊婦や妊娠を希望する女性に対して、ビタミンAを高濃度に含む動物性食品や健康食品などの過剰摂取を控えるように注意喚起しています。
日本人の食事摂取基準では、妊娠後期や授乳婦の場合は、非妊娠中よりもビタミンAの推奨量が多めですが、妊娠初期や中期の場合は非妊娠中と推奨量は同じ値です。
妊娠を希望する方や、妊娠初期~中期の方は、ビタミンAを必要以上に摂り過ぎないように心がけましょう。
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ビタミンAを豊富に含む食べ物・食品
ここからは、ビタミンAを豊富に含む食べ物や食品を、動物性食品と植物性食品に分けて紹介します。
ぜひビタミンAを多く含む食材を選ぶときの参考にしてみてください。
ビタミンAは動物性食品に多く含まれる
動物性食品中に含まれているビタミンAは植物性食品よりも体に吸収されやすいため、効率よくビタミンAを体内に取り入れられるところが特徴です。
動物性食品に含まれるビタミンAはレチノールと呼ばれ、肉類や魚類、卵、乳製品などの動物性食品に多く存在しています。
肉類・魚類
ビタミンAは動物の肝臓に多く蓄積されるため、鶏レバーや豚レバーなどに多く含まれています。
また、アンコウの肝やギンダラ、ホタルイカ、ウナギのかば焼きなどの魚類にも多く含まれているところが特徴です。
レバーや魚類の肝にはビタミンAが豊富に含まれていますが、大量に食べると体に負担がかかる恐れがあるため、食べ過ぎには注意しましょう。
卵・乳製品
ビタミンAは、卵やバター、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品にも多く含まれています。卵の場合は、卵白よりも卵黄にビタミンAが多く含まれています。
ビタミンAは脂溶性で、乳脂肪のなかに多く含まれているため、ビタミンAを効率よく摂取したい場合は、低脂肪の牛乳やヨーグルトよりも普通タイプのものを取り入れるとよいでしょう。
植物性食品で摂取できるプロビタミンA
植物性食品の場合は、動物性食品のようなレチノールは含まれていませんが、体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAが豊富に含まれています。
プロビタミンAは、植物性食品の赤または黄色の色素成分であるカロテノイドが代表的です。
カロテノイドは非常に種類が豊富ですが、α-カロテンやβ-カロテン、β-クリプトキサンチンなどの約50種類のカロテノイドがプロビタミンAとして働きます。
プロビタミンAはレチノールに比べて吸収率が劣りますが、体内で必要な分のみビタミンAに変換されるため、多く摂り過ぎても過剰摂取になる心配はありません。
β-カロテンを含む野菜「緑黄色野菜」
緑黄色野菜に多く含まれているβ-カロテンは、ほかのカロテノイドに比べて効率よくビタミンAに変換されるプロビタミンAです。
厚生労働省では、食材の可食部100g中にカロテンが600μg以上含む野菜を緑黄色野菜と定義しています。にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などは、カロテンが600μg以上の緑黄色野菜の代表格です。
また、カロテンが600μg未満であっても、トマトやピーマンのように食べる回数や量が多いものは緑黄色野菜として扱われています。
β-カロテンを含む緑黄色野菜は、体内でビタミンAに効率よく変換されるのみでなく、強い抗酸化作用があることでも知られています。
β-カロテン抗酸化作用には、体内の酸化を抑制し、老化や動脈硬化症などを予防する働きがあるため、日頃から積極的に緑黄色野菜を取り入れるとよいでしょう。
海藻類
わかめやひじき、海苔などの海藻類にも、体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAが多く含まれています。
海藻類はプロビタミンA以外にも、食物繊維が豊富に含まれているため、お腹の調子を整えて便通をよくしたり、血糖値やコレステロールの上昇を抑制したりする効果が期待できます。
便秘や生活習慣病を予防するためにも、日頃から海藻類を積極的に摂取しましょう。
BASE FOOD
プロビタミンAが多く含まれている食品を取り入れたい場合は、栄養豊富で手軽に食べられるBASE FOODがおすすめです。
BASE FOODは原材料に全粒粉や大豆粉、チアシード、昆布などの栄養価が高い植物性の食材を使用しています。
プロビタミンAを含む26種類のビタミンやミネラルに加えて、食物繊維やたんぱく質もしっかりと摂取できるため、健康的な食品を取り入れたい方に適した食品です。
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食べ物・食品から効率よくビタミンAを摂取するコツ
ビタミンAを含む食べ物や食品は、食べ方に少しコツを加えることで、体に吸収されやすくなり、効率よく摂取できます。
ここでは、ビタミンAを効率よく摂取するコツを紹介していきます。ぜひビタミンAを含む食べ物や食品を食事に取り入れるときの参考にしてみてください。
油を使用する調理方法で食べる
植物性食品に含まれるプロビタミンAのβ-カロテンは、動物性食品に多く含まれているレチノールに比べて、吸収率がよくありません。
しかし、β-カロテンは脂溶性で油と相性がよいため、油を使用した炒め物や揚げ物などの調理方法を用いることで、吸収率が高まります。
ただし、揚げ物の場合は食材を素揚げすると、油にビタミンAが溶けてしまうので、注意が必要です。
揚げ物の場合は、ビタミンAの流出を防ぐために必ず食材に衣をつけて調理しましょう。
マヨネーズやドレッシングをかけて食べる
β-カロテンは油とあわせて摂取すると吸収率が高まるため、マヨネーズやドレッシングなどの油脂を含むものを野菜たっぷりのサラダにかけて食べる方法もおすすめです。
マヨネーズやドレッシングは、オリーブオイルやこめ油など自身の好みの油を使用して手作りも可能なため、興味がある方はぜひ作ってみてください。
偏食にならないよう栄養バランスを整える
β-カロテンは油脂と組み合わせることで吸収率が上昇するメリットがありますが、油脂の摂り過ぎは体に不調をきたす恐れがあるため、要注意です。
油脂を多く摂ると、脂質の摂取量が増加し、肥満や心筋梗塞などの生活習慣病のリスクが高まります。そのため、偏食にならないよう栄養バランスを整えることが大切です。
BASE FOODなら、1食のみで、ビタミンAを含む1日に必要な栄養素をまんべんなく摂取できるため、栄養バランスが整った食事をしたい方におすすめです。※15
自身で栄養バランスの取れた献立を考えなくても、手軽に栄養バランスのよい食事が実現できるため、仕事で忙しい方の食事や間食にも適しています。
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BASE FOODでビタミンAを摂ろう!健康を意識した食事がおすすめ
ビタミンAを補給でき、なおかつ栄養のバランスが整っていて健康的な食品を取り入れたい方は、BASE FOODがおすすめです。
ここでは、BASE FOODの特徴について、詳しく解説していきます。
種類が豊富で飽きずに健康的な食事が続けられる
BASE FOODは、先ほどの表にあるように、種類が非常に豊富です。
種類が多く飽きずに健康的な食事が続けられるため、多くの方に支持されています。
BASE FOODには、麺タイプのBASE PASTA、パンタイプのBASE BRAD、おやつタイプのBASE Cookiesと、3つのタイプがあるので、自身の好みやライフスタイルに合ったものを選択可能です。
26種類のビタミンやミネラルなどが摂れる完全栄養食
BASE FOODは、日本人の食事摂取基準を元に定められた栄養素等表示基準値における1日に必要な栄養素の約1/3を1食で補える完全栄養食です。※15
たんぱく質や食物繊維、26種類のビタミンやミネラルなどの体に必要な栄養をしっかりと補給できます。
また、摂り過ぎると肥満や生活習慣病を引き起こす糖質は控えめなため、健康やダイエットに関心がある方にもおすすめです。※14 ※20
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まとめ
本記事では、ビタミンAを含む食べ物を紹介しました。
また、ビタミンAを効率的に摂取できる食品もあわせて解説しました。
ビタミンAは目の健康や皮膚や粘膜の正常を維持するために欠かせない栄養素です。
通常の食事で不足するケースは少ないですが、無理なダイエットや食事制限によりビタミンAの摂取量が慢性的に不足すると、体に不調をきたす恐れがあるため注意が必要です。
また、ビタミンAは体に蓄積しやすい性質があるため、レバーやサプリメントを摂り過ぎると、摂取過剰になり体を壊す可能性もあります。
ビタミンAを摂り過ぎると胎児に奇形が生じる危険性もあるので、妊娠中の方はとくに気をつけましょう。
ビタミンAを含む食べ物を食事に取り入れたい方は、本記事で紹介したビタミンAを多く含む食べ物や、効率的に摂取するコツをぜひ参考にしてみてください。
<参考文献>
厚生労働省e-ヘルスネット「ビタミン」
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「ビタミンA」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
監修:宮本ゆか(管理栄養士)
町役場やドラッグストアでの管理栄養士を経験後、農業の手伝いや、無添加の中華料理店で勤務を通じて、食と健康の重要性を実感。2022年からはフリーランスの管理栄養士兼Webライターとして、執筆を中心に活動しています。