米粉パンは通常のパンとは異なり、米粉を使用して作られたパンで、通常のパンよりモチモチ感やしっとり感があることが特徴です。最近は手作りで米粉パンに挑戦する方もいますが、通常のパンよりも膨らみにくい傾向があるため、失敗しやすいといわれています。
本記事では、米粉パンの失敗の原因ともいわれる米粉パンが膨らまない原因を6つ紹介します。また、万が一米粉パン作りに失敗した後のリメイク方法や健康志向の方におすすめのパンも紹介するため、参考にしてください。
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米粉パンが膨らまない6つの原因と対処法
ここでは、米粉パンが膨らまない6つの理由を紹介します。それぞれの理由に対して対処法も解説するため参考にしてください。
パン作りに向かない米粉を使用
米粉パンに使用する米粉には製パン用と製菓用の2種類があり、製菓用のものは膨らみにくい特徴があります。パン作りに使用する場合は、膨らませるために必要なコシがある製パン用の米粉を選びましょう。
製パン用の米粉でも吸水率が高い米粉の場合、水分を吸収しすぎてお餅のように重い生地になるため、吸水率が低いものを選びましょう。
パン作りにおすすめの製パン用の米粉については、のちほど詳しく紹介します。
仕込み水の温度が適切でない
仕込み水はパン生地を作るときの水分のことで、水の場合が多いですが、豆乳を使用するケースもあります。一般的に、パンを膨らませるイーストが働きやすい水温は35~38℃です。
水温が高すぎるとイーストが死滅し、低すぎると働きが鈍くなり、発酵時間が長くなります※1。季節により、水温の調節には注意しましょう。
とくにホームベーカリーを使用してパン生地をこねている方は、夏場はいつのまにか水温が高くなる場合もあります。最初のうちは、料理用の温度計で水温を測るとよいでしょう。
古いイーストの使用
イーストは袋を開封すると保存状態により劣化する場合があります。一度開封したイーストは時間が経つにつれて活性が低下するため、消費期限内でも開封して古くなったものを使用すると、パンが膨らみにくくなります。
そのため、イーストを開封したときは新鮮なうちに密閉し、冷蔵庫で保存することをおすすめします。また、開封したイーストはできるだけ早めに使い切りましょう。
イーストが使用できるか見極めるには、ぬるま湯にイーストを入れてかき混ぜたときの反応を見ましょう。ブクブクと小さな泡が出れば使用できます。
あまりイーストを使用する機会がない方は、小分けに包装されたタイプもおすすめです。
オーブン庫内の温度が低い
発酵させるために適しているのは30℃前後であり、低いと膨らみにくくなります※1。しかし、使用するオーブンの種類や経年劣化などが原因で、庫内が適温ではない場合があります。
そのため、庫内温度をあらかじめ、設定温度まで温めておきましょう。また、熱湯を注いだコップを庫内に置くと、庫内の温度を35~38℃ほどにキープできます※1。
発酵とは、イーストが放出した炭酸ガスがパン生地を膨らませることを言います。この発酵が不足していると、パン生地のなかの炭酸ガスの量が少ないことから膨らまず、焼いても目詰まりしたパンに仕上がります。十分に発酵させてから焼きましょう。
特殊な砂糖の使用
パン作りで砂糖は甘さを加えるのみでなく、イーストの栄養になり、パンを膨らませる役割があります。しかし、ダイエット用のカロリーオフ製品の場合は砂糖が少ないことからイーストの栄養源にならず、炭酸ガスがうまく分解されないことによって生地が膨らまない場合があります。
米粉のお菓子作りには問題ありませんが、パン作りには人工甘味料やダイエット用の砂糖は使わず、一般的な上白糖やグラニュー糖などを使いましょう。通常の砂糖以外では、きび糖やてんさい糖なども使用できます。
てんさい糖には難消化性のオリゴ糖が含まれているため、血糖値の急上昇を防いだり、善玉菌を増やしたりなどの効果も期待できます。
軽量のズレ
パン作りでは正確な計量が重要になります。わずか0.5g計量を間違えても、パンの生地感や仕上がりに大きな影響を与えます。
一つずつ材料を正確に計量するのは面倒ですが、生地を膨らませるためには欠かせないポイントです。手間をかけておこないましょう。
とくに、イーストや塩など微量のみ入れる食材の計量には、0.1〜0.5g単位で計量可能な微量計を使用するとよいでしょう。デジタルスケールは0.1g単位で計量できておすすめです。
そもそも米粉パンが膨らむ仕組みとは?
米粉パンを膨らませるには、米粉パンが膨らむ仕組みの理解が大切です。ここでは、米粉パンが膨らむ仕組みを解説します。
小麦粉パンの場合は、発酵で生じる炭酸ガスがグルテンの網目の中に入り込み、生地に保持されます。米粉パンの場合、米粉が5マイクロメートル程度のデンプンの粒子でできており、それが発酵でできる炭酸ガスの周りに吸着した結果、気泡が保持ができる仕組みです※2。
気泡ができるときに関係している力は、表面張力といわれます。表面張力は液体と気体の境界に働く力で、表面積をできるだけ小さくしようとする性質です。
界面活性剤を入れると表面張力が弱くなります。洗顔フォームのような界面活性剤が、空気と水の界面を安定させて泡立つ様子を考えるとイメージしやすいでしょう。
米粉のデンプンが炭酸ガスと水の界面を安定させることで、気泡を維持し、生地が膨らむ仕組みです。
失敗しない!製パン用のおすすめ米粉
米粉パンを膨らませるには、製パン用の米粉の使用が重要です。製パン用のものでも、吸水率や含まれている成分に注目しましょう。
とはいえ、米粉にはさまざまな種類があり、どの製品がよいか分からない方もいるでしょう。ここでは、製パン用のおすすめの米粉を2つ紹介します。
ミズホチカラ
ミズホチカラは、米粉作りを目的として開発された九州産米ミズホチカラを100%原料とした米粉です。米粉パンといえば「ミズホチカラ」といわれるほど人気があります。
ミズホチカラは米粉を加工する際に、デンプンを傷つけずに粒子を細かくできる品種です。吸水率が低いため、ボリュームや柔らかな食感が必要とされるパン作りに適しています。
扱いやすく、米粉パン作り初心者の方にもおすすめできます。また、小麦粉と違いグルテンフリーのため、小麦粉アレルギーの方にもおすすめです。
マイベイクフラワー
マイベイクフラワーは、秋田県産あきたこまちを超微細粉砕した米粉です。さらに、アルファ化した米粉が米粉パン作りに適した割合で配合されています。
そのため、砂糖や塩、酵母に油脂、水を加えれば外側はカリカリで、中はしっとりモチモチの米粉パンが作れます。米粉パン以外にも、うどんや餃子の皮、ニョッキ作りなどにも活用できるでしょう。
失敗した米粉パンをリメイクする方法
米粉パンを作る際に失敗する場合があります。失敗した米粉パンは捨てるしか方法がないと思うかもしれません。もし米粉パン作りに失敗した場合はパンをリメイクするとよいでしょう。
ここでは、失敗した米粉パンをリメイクする方法を2つ紹介します。
削ってパン粉代わりにする
米粉パンが噛めないほど固くなった場合には、液体に浸しても柔らかくなりにくいため、失敗したパンを削り、パン粉代わりにするとよいでしょう。ミキサーで細かくしたり、おろし器でパンを削ったりすれば、パン粉として再び使用できます。
削ったパン粉は冷凍も可能ですし、タッパーに入れてストックしておけばさまざまな料理で使用できるでしょう。
フレンチトーストにする
もし、米粉パンが少し固めに焼き上がった場合は、卵液に数分浸してフライパンで焼き上げてフレンチトーストにする方法もあります。フレンチトーストにするときの注意点として、パンが溶けてしまうため、あまり長い時間卵にパンを浸さないようにしましょう。
フレンチトースト以外にも、グラタンに入れたり、ラスクにしたりなどの活用方法もあります。また、パンを小さく切りオリーブオイルをつけてからトーストし、クルトンとしての使用もよいでしょう。
パン好きで健康志向の方にはBASE BREADもおすすめ!
グルテンフリーで、もっちりした歯ごたえが魅力の米粉パンですが、パン好きで健康志向の方には、ほかにもおすすめのパンがあります。完全栄養食のBASE BREADと呼ばれるパンです※16。グルテンフリーではありませんが、栄養豊富で1日に必要な栄養素を補えます。
BASE BREADは、全粒粉や大豆粉を使用しているため、糖質オフで健康的です※20。さらに、豊富なラインナップが用意されており、飽きずに継続しやすいのも魅力です。
ここでは、BASE BREADの特徴やおすすめポイントを詳しく紹介します。
1日に必要な栄養素を補える完全栄養食
BASE BREADは、1日に必要な栄養素を補える完全栄養食です※16。完全栄養食は、人間が健康を維持するために必要な栄養素がすべて含まれた食品のことです。
完全栄養食品は、これまでドリンクタイプのものが多く販売されてきました。しかし、BASE BREADはパンタイプのため、手軽に栄養を摂れるのみでなく、食事をした満足感も得られます。
BASE BREADには、26種類ものビタミンやミネラルをはじめとして、たんぱく質や食物繊維などが豊富に含まれています。忙しい仕事中のランチにもおすすめです。
全粒粉や大豆粉を使用で糖質オフ
BASE BREADは原料として全粒粉や大豆粉を使用しているため、一般的なパンに比べて約30%も糖質が抑えられれており、ダイエット中の方にもおすすめです※20。
通常の食事のうち1~2食をBASE BREADに置き換えることで、置き換えダイエットとしても活用できます。ただし、食べすぎるとダイエット効果は期待できないため、1食2袋以内にしましょう※14。
BASE BREADは食物繊維が豊富な全粒粉を使用していることから、腹持ちもよい食品です。ついつい食べすぎてしまう方でも満腹感を得られるでしょう。
飽きずに継続できる豊富なラインアップ
BASE BREADは豊富な種類やフレーバーがラインナップされているため、飽きずに継続しやすいです。同じ商品ばかり食べていると飽きますが、BASE BREADはさまざまな種類があるため、飽きにくいです。
BASE BREADでは現在、8種類のパンが用意されています。どのようなパンがあるか一つずつ紹介します。
ミニ食パン・プレーン
ミニ食パン・プレーンは食事パンタイプのBASE BREADです。通常の食パンより少し小さめで、食べやすいサイズとなっています。食感もサクサクもちもちでおいしく食べられるほか、食パンのようにアレンジもしやすいです。
バターを塗ったり、お好みの具材をのせたりと自在にアレンジできるでしょう。トースターやオーブンレンジなどで焼いたり、温めたりしてもおいしく食べられます。
ミニ食パン・レーズン
ミニ食パン・レーズンも、食事パンタイプのBASE BREADですが、鉄分豊富でジューシーなレーズンが練り込まれています。ミニサイズで食べやすく、甘すぎず、ふんわりした食感のパンです。
トーストしてバターを塗れば、さらにおいしく食べられるでしょう。ミニ食パン・プレーンと同様、アレンジしやすいのも特徴です。
公式サイトでは、好みの厚さにスライスしたりんごをのせてから焦げ目がつくまでトーストし、最後にシナモンを振りかけるアレンジレシピが紹介されています。
プレーン
プレーンは、ロールパンのBASE BREADです。
そのまま食べてシンプルな味を楽しめるほか、バターを塗ったり、お好みの具材を挟んでハンバーガーにしたりとアレンジもしやすいです。ボリューム感のあるパンのため、食べ応えもあり、腹持ちがよいことも魅力です。
レンジで温めるとさらにおいしく食べられるでしょう。
リッチ
リッチもロールパン型のBASE BREADです。これまでのBASE BREADシリーズの配合を見直して作られました。プレーンに比べると、ふっくらしたまろやかな口当たりや、芳醇な味わいが特徴的です。
そのまま食べてもよいですが、シチューやエッグベネディクトなどにあわせてもよいでしょう。プレーンと同様、アレンジしやすいロールパンです。全粒粉独特の風味が苦手な方でも食べやすいでしょう。
チョコレート
チョコレートは、しっとりチョコが生地に折り込まれたマーブルチョコパンです。プレーンよりカロリーは若干高いですが、通常のチョコレートパンよりは低いといえます。
カロリーが低めのチョコレートパンを探している方にもおすすめです。朝食のみでなく、おやつにもピッタリのパンといえます。
チョコレートですが、甘すぎないため、食べやすいことが特徴です。ダイエット中でも甘いパンを食べたいときに試してください。
メープル
メープルはスティックタイプのBASE BREADで、全粒粉と相性のよいメープル味のパンです。ほのかで、まろやかな甘みが特徴です。
プレーンやチョコレートよりもややカロリーは高めですが、一般的な菓子パンよりは低くく、ダイエット中でも食べやすいでしょう。そのまま食べてもおいしいですが、半分に切り、イチゴや生クリーム、バナナなどを挟んで食べてもおいしく食べられます。
シナモン
シナモンもスティックタイプのBASE BREADで、1袋に2本入りです。本格シナモンの香りが手軽に楽しめるでしょう。一般的な菓子パンよりカロリーも低く、ダイエット中でも食べやすいのも特徴です。
シナモンの味に飽きてきたら、レンジで温めてから、カットしたりんごをのせるアレンジも試してみてください。
カレー
濃厚カレーがたっぷり入った総菜パンです。カレーパンは油で揚げてありますが、ダイエット中でも食べやすいカレーパンといえるでしょう。
最近リニューアルされ、食感やおいしさもさらにアップしました。カレーパンも、オーブンレンジやオーブントースターで温めると、焼き立てのおいしさが戻り、さらにおいしく食べられます。
まとめ
米粉パンが膨らまないのには、パン作りに向かない米粉を使用していたり、仕込み水の温度が適切でなかったりと、さまざまな原因があります。原因を突き止め、改善すれば、よく膨らんだおいしい米粉パンを作れるでしょう。
モチモチした米粉パンもおいしいですが、パン好きで健康志向の方にはBASE BREADもおすすめです。栄養が豊富で、糖質も控えめなので、ぜひ試してみてください※20。
<参考文献>
※1 日本調理アカデミー|酵母(イースト)
※2 界面物理化学研究室 | 研究を語る
※商品の情報は公式ホームページを参考にしています。
監修:亀谷つぐみ(管理栄養士)
専門学校にて栄養学と分析科学を専攻し、管理栄養士免許を取得。卒業後は医薬品系会社にて栄養指導やサプリメント提案企画をおこなう管理栄養士として勤務。栄養コントロールが必要な患者様や気軽な相談を求められる方を対象に栄養指導、相談を実施。一人一人の疾病や悩みに応じて、専門的かつ実践しやすい情報提案を心がけ業務に従事した経験がある。